ベンチャー気質あふれるKDDIアジャイル開発センター。若手の成長を促す職場環境の魅力とは
インタビュー
2025.01.10
LabBase Media 編集部
平均年齢は34歳と若く、KDDIの大看板を背負いながらスタートアップ気質も兼ね備えるKDDIアジャイル開発センター株式会社(以下、KAG)。社会人2年目の若手2人に、業務内容やアジャイル開発の魅力と、リモートワークやワーケーションを推進する自由な職場環境でのやりがいを聞いた。 KDDIアジャイル開発センター株式会社: KDDIは、2013年よりアジャイル開発の取り組みを開始して以来、お客様提供価値を追求しながらアジャイル開発に徹底的にこだわり、個人、チーム、組織力を磨き上げ続けて参りました。2016年、KDDI社内に「アジャイル開発センター」を設立、そして今回培われた豊富な実践知と共に、その名を引き継ぎ「KDDIアジャイル開発センター株式会社」の設立に至りました。DXが求められる時代において、我々はアジャイル開発こそが最適解であると強く信じています。当社には、ビジネスの種づくりからプロダクト開発までを一貫してサポートすることが可能な、多岐にわたる分野のプロフェッショナルが在籍しています。アジャイル開発手法やサービスデザインの実践知に基づいたプロセスを用いて、本質的な価値の追求をパートナーと共に行う共創事業を提供いたします。
高崎 和成
KDDIアジャイル開発センター株式会社
都村 美帆
KDDIアジャイル開発センター株式会社
キャリアの幅を広げる複数領域のデザイン業務が魅力に
――学生時代の取り組みと、入社経緯を教えてください。
高崎:大学院まで、マイコンなどの小さなIoTデバイスの消費電力を解析し、異常動作を検知する研究をしていましたね。就職活動中に、当時はKDDIの一部署だったアジャイル開発センターのインターンに参加したのをきっかけに、ソフトウェアエンジニアとして入社しました。
都村:学生時代は「ダークパターン」に関するデザイナーの倫理意識を研究・調査していました。ダークパターンは日本ではあまり知られていませんが、ユーザーに不利な行動を取らせるように設計されたUIのことです。この研究と並行して、個人的にデザイナーとして活動もしていました。
そのため、就職先もWeb業界が第一志望でしたが、メーカーや通信会社など他の業界もユーザーへのアプローチ方法としてデザインを重視していると知り、広く業界をみていました。その中で、KDDIがWebサービスやスマートフォンの製品開発と並行して「auショップ」やドローンなどオフライン事業も展開していることを知り、「複数領域でのデザインに携わることで、キャリアの幅が広がりそうだ」と入社を決めました。
――入社後、どんな研修を受けましたか?
高崎:まず、KDDIの全体研修が2カ月間あり、その後さらに2カ月間、ソフトウエア開発とアジャイル開発の基本を学びました。7月末から現場に配属され、ちょうど1年が経ちます。
都村:デザイナー職も最初の4カ月間は同様に研修があり、その後さらに業務と並行しながら1年かけて専門スキル研修を受講します。専門スキル研修は職種別にさまざまなコースがありますが、私はDX基礎研修と、エクスペリエンスアーキテクト研修を受けました。
若手から大きな裁量を持ち、自分次第で成長できる
――社名に冠している「アジャイル開発」とは、どのような概念なのでしょうか。
高崎:アジャイルとは「機敏な」「素早い」という意味で、その名の通り短期間で小さいサイクルで開発とテストを繰り返す手法です。要件定義から設計、開発、テストへと、上流から下流まで順にプロジェクトを進めていくウォーターフォール開発は、導入までに長期間を要し、途中での変更に手間がかかるのに対し、アジャイル開発は状況の変化に応じて柔軟に方針転換できるのがメリット。技術が日進月歩する現代に適した開発手法といえます。
アジャイル開発にもバリエーションがあり、私たちはスクラムと呼ばれる手法を採用しています。1週間単位で設定した目標に沿って作業し、週の終わりに実際のユーザーやシステムの依頼元にレビューしてもらいます。最後にみんなで振り返りを実施して次の1週間に活かすというのを繰り返す手法ですね。
――現在はどんな業務を担当していますか?
高崎:お客さまの社内で契約情報を管理する社内向けシステムを開発しています。お客さまからは要件定義などを行うプロダクトオーナー2名、KAGからはスクラムを円滑に進める役割を持つスクラムマスター1名、開発者4名の計7名のチームで、設計から実装、動作確認までを担っています。
開発は画面共有ツールを使ってチームで行います。実際に手を動かしてコードを書く「ドライバー」と、コードをチェックし助言する「ナビゲーター」に分かれて進めます。状況に応じて、ドライバーとナビゲーターの1対1でコミュニケーションを行う「ペアプログラミング」、または、ドライバーと複数人ナビゲーターの多数対1のコミュニケーションを行う「モブプログラミング」と呼ばれる方式を使って、開発を行いますね。
配属初期はナビゲーターとして開発を見ているだけだと分からないことも多かったため、OJT担当に相談しドライバーに挑戦してみることに。音声通話をしながら開発するので、分からないことは即座にチームメンバーに質問でき、丁寧に教えてもらいながら手を動かすことで早い段階で理解が深まりました。
都村:いくつかの開発に携わっていますが、そのうちの一つが機種変更のためにauショップへ来店したお客さまに、最新端末を紹介する店頭デモアプリの開発です。もう一つが、ワーケーションを検討しているエンジニアに向けた、旅先で仕事ができる場所を検索するサービス「タビトシゴト」の開発です。
5〜6人のチームに対し、デザイナーは私一人です。デザインの最終決定も私が担うため、裁量はとても大きいです。ただ、悩みごとは部署の先輩に気軽に質問できますし、エンジニアの方々の意見を参考にできます。ユーザーの心理を理解するために、デザイナー以外の方と意見交換をする機会も多いですね。
タビトシゴトはスタートアップのように自由度の高い動き方ですが、それでもKDDI本社の主管部署や広報部との協議や連携は欠かせません。私は社内調整が不慣れなので、先輩のチームメンバーに助けてもらっています。
KDDIは歴史ある大企業ですので、若手のうちは先輩の補助的な業務が多いと思っていましたが、1年目から大きな裁量を任せてもらえており、良い意味で驚いていますね。
――大学で研究したことは業務に活きていますか?入社後、どんな知識が新たに必要になったかも教えてください。
都村:大学での学びと業務内容の親和性は高いですね。今の仕事ではUIを見る機会も多く、常に「ユーザーにとって親切なデザインになっているか」と意識してデザインを作っています。一方、エンジニアと連携してサービスを開発することは未経験だったので、開発コストを抑える工夫や、納期内に最低要件を満たすには何を削るべきかなどのビジネス的な観点は、実務を通じて学んでいます。
高崎:研究内容は現在の業務とは直接関連しませんが、研究に必要な環境を構築するために習得したサーバーやネットワーク、データベースの操作といった知識やノウハウは大いに役立っています。
フルリモートで、時間も場所もフレキシブルに
――フルリモート可と伺いましたが、実際はどのような働き方をされているのでしょうか?
高崎:私はフルリモートで、10時から18時半がチームの活動時間です。9時半にパソコンを開いてメールチェックなどの雑務を済ませ、10時から始まる朝会でその日の目標やトラブルの有無などを共有したら、あとは目標達成までひたすら開発を進めます。
「在宅だと孤独を感じるかな」と思っていましたが、ペアプログラミングで常に誰かと話しながら開発を進められたり、疑問点があればボイスチャットツールですぐに相談ができたりするなどオンラインでも活発な意見交換ができるから、そこまで不安はないですね。
ワーケーションも兼ねて、サテライトオフィスでハッカソンに参加したこともあります。現地の方と交流でき、良い刺激をもらうことができました。
都村:私は本社業務の兼ね合いで週に数回出社しますが、KAGの業務は基本的にリモートで進めています。1日のスケジュールは特に決まっていません。サテライトオフィスや、ワーケーション先のコワーキングスペースから勤務することもあり、時間も場所もフレキシブルに働くことができています。
――職場のカルチャーや雰囲気を教えてください。
高崎:さまざまな社内・社外のコミュニティで活発に交流している方から、黙々と専門性を突き詰めている方まで多様な人がいますが、総じて「熱意を注ぐ対象がある人」が活躍している印象がありますね。
都村:優しい人が多いです。デザイナー業務ではユーザーの心理を推察することが肝要ですが、絶対の「正解」はないので、チーム全員で頭を悩ませることも。そんなときに間違ったことを言っても強い否定や叱責をする人がいない、心理的安全性の高い職場です。
――どんなときに、自分の成長ややりがいを実感しますか?
高崎:いまは社内用システムを開発しているのですが、毎週のレビューで実際に利用しているユーザーのリアルな意見・感想を聞くことができます。想定外の意見があると、「そんな見方もあるのか」と気付くことができ、面白いですね。サービスリリース後に「格段に検索しやすくなりました!」という喜びの声をもらったときは、「やってよかったな」と思いました。
都村:タビトシゴトは、私がデザイン領域を主導で進める初めての案件だったので、当初うまくできるか不安でした。それでも、とにかく調べて手を動かして新規事業の立ち上げを最後までやり遂げたことが自信になりました。チームメンバーや、部署の先輩デザイナーのサポートも手厚かったため、安心して業務に取り組めて、社会人としてデザイナーとして大いに成長できました。
失敗を恐れず挑戦できる環境で、自らの成長を楽しもう
――今後のキャリアの目標はありますか?
都村:UX・UI両方に携われるKAGの環境を活かし、UXからUIまで一気通貫で担当できるデザイナーになりたいですね。UXで扱う広範な分野の全てに精通し、自分が納得できるデザインを作っていきたいです。
高崎:入社以降、環境に慣れることで精いっぱいでしたが、ようやく最近になって周りを見る余裕ができました。まずは今年入社の後輩をリードできる存在となり、ゆくゆくは皆が働きやすい環境を実現し、チーム全体を引っ張っていける人材になりたいです。
――最後に、お二人がKAGで一緒に働きたい人について教えてください。
都村:「失敗を恐れずに行動できる人」ですね。ある程度のリスク管理は必要ですが、やはり勢いがある人は強いなと思います。
高崎:会社全体にチャレンジを推奨する雰囲気があり、挑戦をした末の失敗には寛容です。「チャレンジを楽しめる人」は大いに活躍できるし、一緒に働いてもきっと楽しいと思うので、ぜひ入社してほしいですね。
KDDIアジャイル開発センター株式会社の 「企業情報」をチェック!
Webエンジニアの募集要項は こちら
Webデザイナー・UI/UXデザイナーの募集要項は こちら
編集後記
地方に居住しながらフルリモート勤務をすることも可能なKAG。間近で仲間のコーディングを見て学べ、自分の成果物に対してもリアルタイムにフィードバックをもらえる環境は、業務を通じて技術を高めたい学生にとっては理想的だろう。
KAGでは働きやすい環境を整え、挑戦を応援することで社員の自発的なスキルアップを促している。自分のためにも、チームのためにも全力で最先端のシステム開発に取り組みたい。そんな学生は、KAGを就職先の候補として検討してみてはどうだろうか。
※所属・内容等は取材当時のものです。(2023年8月公開)
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