入社1年目の実際! パナソニックエナジーで働く僕らの毎日
インタビュー
2025.02.21
LabBase Media 編集部
創業から100年以上の歴史をもつパナソニックグループのなかで、2022年4月、事業会社化に伴って設立されたパナソニックエナジー株式会社。同社は、電池に特化したエネルギー産業に取り組み、日本の電池業界をリードする一方で、従来のオフィスイメージを覆すような開放的でユニークな職場環境をそろえ、社員の働きやすさにも力を入れている。今回はそんなパナソニックエナジーの事業内容や社風に引かれ、2023年に入社したばかりの5名に、実際の仕事内容や現場で感じるやりがいについて伺った。 パナソニック エナジー株式会社: パナソニック エナジー株式会社は、日々の便利で快適なくらしを支える乾電池事業や、幅広い分野の社会インフラを支える産業用電池、車載用電池等のBtoB事業をグローバルに展開しています。「幸せの追求と持続可能な環境が矛盾なく調和した社会の実現。」がパナソニックエナジーの使命です。強い使命感を持ち、仲間と連携しながら未来を切り開いていきましょう。
藤井 裕人
パナソニック エナジー株式会社
システム開発統括本部 システム技術部 設計5課
濱野 彰人
パナソニック エナジー株式会社
システム開発統括本部 システム技術部 設計6課
平井 健彦
パナソニック エナジー株式会社
研究開発センター 要素開発1部 開発2課
小嶌 一輝
パナソニック エナジー株式会社
セル開発統括本部 プラットフォーム開発部 先行プラットフォーム開発課
作花 勇也
パナソニック エナジー株式会社
セル開発統括本部 技術部 技術3課
専門性を極め、安全で高品質な電池を世界へ
――皆さんの現在の仕事内容を教えてください。
作花:セル開発統括本部 技術部に所属しています。技術部のミッションは、新規リチウムイオン電池の設計開発および量産化。車に搭載する車載向けの電池と、パソコンや電動工具などに使用される民生向けの電池に担当が分かれていて、僕は民生向けの担当です。
具体的にやっていることは、リチウムイオン電池のなかに入っている部材の選定や使用量の確定、さらには量産化に向けた安定的なものづくりの実施です。車載担当に比べて民生担当は1商品に対するメンバーが2〜3名と少ないので、設計開発から量産化まで幅広い範囲を担当しています。
小嶌:セル開発統括本部 プラットフォーム開発部に所属し、次世代の電池開発に向けて新しい材料を使った電池のレシピ(原型設計)開発をしています。僕は車載担当なので業務が細分化されており、主に負極の材料選定と設計開発を担当しています。
平井:研究開発センター 要素開発1部に所属しています。研究開発センターは会社のなかでは最上流に位置し、なかでも要素開発部は2〜3年後に商品化されるような材料の研究開発をしています。
僕らの仕事をカレーで例えるなら、研究開発センターはカレーのなかに入れるジャガイモやニンジンを作る係。その次にあるプラットフォーム開発部は、ジャガイモやニンジンを使ってレシピを作る係。技術部は、実際にレシピを使用してカレーを作る係というイメージです。
作花:補足すると、技術部は「今の材料で、本当にお客さまの要望に合う製品を、安定的に量産できるか」を考えなくてはいけません。どれだけ良いジャガイモだったとしても、お客さまの要望に応じてサトイモへ変更することもあります。
――システム開発統括本部のお二人はいかがですか?
藤井:システム開発統括本部では、電池そのものではなく、電池の外側にある「電池パック」を作ります。電池パックは、バラバラの電池をまとめたり、発火などからユーザーを守る役割があり、基本的にはお客さまからの要望を受けて設計開発に取り組みます。
僕の担当は、特殊動力と呼ばれる建機や船、電動バイクなどの大型電池パックの設計開発です。お客さまにご提案をしながら、実際の製品化に向けて動いています。
濱野:リチウムイオン電池は充電しすぎても放電しすぎても発火の可能性があり、電池パックには危険性の徹底的な排除と、ユーザーの保護が求められます。そのために必要な電流、電圧、温度などの管理を行うソフトウエア開発が私の仕事です。
パナソニックエナジーは入社1年目から現場で活躍できる場所
――入社後、どのような1年間を過ごしてきたのでしょう?
平井:人によって期間の差はありますが、入社後2〜3カ月は全体研修を受けます。そのあと、研究開発センターでは、安全に実験を進めるための研修を受けながら、早速2、3個のテーマを与えられ実験を行っていきます。
小嶌:セル開発統括本部は、全体研修のあと、プラットフォーム開発部・技術部・生産技術部など、部署全体の流れを学ぶ研修があります。研修と同時並行で、実験のチュートリアルを行いつつ、テーマに基づく開発を始めます。僕の場合は、学生時代の研究内容とテーマがフィットしていたため、7月頃には開発に携わっていました。
作花:技術部は、製品開発のどのタイミングで関わるかによって、取り組む仕事内容が変わります。僕の場合は、量産化のタイミングで製品に関わり始めました。
――電池パックの設計開発に関わるお二人はいかがですか?
藤井:電池パックの設計開発は、製品の全体像が分かっていないと一つの変更が全体に及ぼす影響を考えることができません。そのため、まずは全体像を理解するために研修を受け、その後具体的な指示を受けながら設計開発に取り組みます。経験を通じて徐々に全体理解が深まってきたら、商品全体の評価から課題をみつけ、改善していく業務へうつります。
濱野:私も基本的に流れは同じでしたが、9月頃から電池パックの制御ソフトウエア開発における外注のマネジメント業務を任せていただき、見積書の依頼、発注、進捗管理、トラブル対応などを担当しています。
部署の業務とは異なりますが、優秀な人材を獲得するためにリクルーターとしても活動しています。
大変さがくれたのは圧倒的な成長速度と仲間の結束
――仕事の大変さややりがいはどんなときに感じますか?
平井:大前提、仕事はとても楽しいです。そのうえで、研究開発センターはとにかく0から1を生み出して特許をとる必要があります。大変さを感じることもありますが、パナソニックエナジーは人も多く、ノウハウもあります。だからこそ早い段階から、テーマを深掘りしていけるのは強みです。
100年かかるはずだった技術の進歩を、僕らの開発によって10〜20年と早められる。そんなところに面白さを感じます。
小嶌:プラットフォーム開発部は、次世代の電池開発を通して、お客さまの将来的な顧客増加に寄与しています。1年目から開発した電池をお客さまに「欲しい」と言ってもらうことができ、非常にうれしかったです。
一方大変なのは、学ぶことの多さです。学生時代に電池分野を専攻していたとはいえ、製品に関わる以上学ぶべきことはたくさんあり、幅広い分野の知識を理解していくことが今は一番大変です。
作花:難しいと感じるのは、理想と現実のギャップです。非常に優れた材料であっても、お客さまの要望を考慮すると、その材料が使えない場合もあります。世界情勢や工場の状態、安全性やコストを考慮し、何がベストかを考え選んでいくのは大変です。
面白さは、社内外問わず関わる人が多く、入ってくる情報が多いこと。そしてやっぱり自分の関わった製品が世に出る実感を持てるのはうれしいですよね。関わる商品は2〜3年スパンで世に出ていくため、まだ僕はその瞬間に立ち合えていませんが、楽しみにしています。
――人との関わりが多いという意味では、システム開発統括本部のお二人も同じですね。
藤井:僕らは製品化に向けて、スケジュールがタイトです。でもだからこそ、自分のできることや知識がどんどん増えていく喜びもあります。電池パックの設計開発では、扱う部品が100以上あり、入社当時は分からないことも多くて大変でした。でも、今では先輩に提案したり教えたりすることもあり、自分の成長を感じます。
濱野:外注管理は、どれだけ考えてスケジュールを組んでも、うまくいかないことがあります。そんなとき、自分の力不足を痛感して心が折れそうになることがありますが、それでも試行錯誤をしてやり続けた結果、前回はうまくいかなかったことが今回は円滑に進むという経験もしました。「自分の能力が上がり、また一歩強いチームに近づけた」と思うと、また次も頑張ろうと思えます。
――大変さを乗り越えるとき、力になるのが同期の存在かと思います。よく同期同士で飲みに行ったりされるんですか?
平井:実は今日もこのあと飲みに行くんです(笑)。
社会人になるときって、会社に入って部署に配属されたら同期は自分だけ……みたいな状況を想像していたんですが、パナソニックエナジーには同期が100名近くいますし、採用ページが尖っていたためか、面白い人が多いと感じます。
小嶌:技術的な悩みはチャットですぐに誰かに聞くことができますし、職場がオープンフロアなので、部署が違ってもコミュニケーションは取りやすいです。
大変さの乗り越え方でいうならば、僕はこうして頑張っている同期たちをみていると「何を俺は落ち込んでんねん。やるしかないだろ」って思うんですよね。
成長業界の躍動感を一緒に楽しめる仲間とともに
――これからやりたいことやなりたい人物像があれば教えてください。
作花:同じ部署内に商品開発に関わって15年になる先輩がいるのですが、その人は一つの変更が他に及ぼす影響に対する知識が豊富で、みんなから頼られています。そんな人に僕もなりたいので、今はとにかく動き回って商品開発を学び、10年後くらいには先輩のようになっていたいです。
藤井:全体を見られる人になりたいです。経験とともに知識がつけば、自然と周りの部署のことにも詳しくなると思うのですが、多くの人と関わっていろいろな部署を知ることは今からできることでもあります。お客さまの要望はもちろんのこと、他部署のリソースや負担も考慮したうえで最善策を考えていける人間になりたいです。
平井:材料開発をした製品が世に出るスパンは3〜4年なので、最初の3年で自分が見習いをした製品が世に出て、次の3年で自分が取り組んだ製品が世に出て、次の3年で後輩に教えながら取り組んだ製品が世に出てという順番で製品に関わっていけると良いなと思います。そのあとは、僕もマネジメント側になりたいと思っていますし、ゆくゆくは学生時代からの夢だった「人間が空を移動する時代」をかなえにいくつもりです。
――最後に、これからともに働きたい人物像を教えてください。
小嶌:熱い思いを持った人に来てほしいですね。パナソニックエナジーは成長している業界だからこそ、お客さまに対する細かな技術方針の変更が多く、そのなかで推し進めていく力が必要です。熱い思いがあれば乗り越えていけますし、その分やりがいも大きくなると思います。
濱野:私は、逆境や大変さも楽しめる人と一緒に働きたいですね。パナソニックエナジーはベンチャー感が強いからこそ、大変なことも多いと思います。だけど、それを乗り越えた先にある将来性には期待ができますし、私自身も「大変なことこそ面白い」と思って働いています。優秀で面白い人たちのなかで、自分もチームも成長していける環境がここにはありますよ。
編集後記
パナソニックエナジーでは、成長業界ゆえのベンチャー感のなかで、熱い思いをもった社員たちが生き生きと働いていた。記事ではお届けできない実際の職場環境や彼らの熱量は、ぜひ一度インターンなどで体感していただきたい。また本記事は、前編として現在活躍する彼らの就活時代をまとめた 「理想の職場をつかみとれ! パナソニックエナジー入社1年目のリアル就活戦線」を踏まえ記載している。就職活動に悩む学生は、彼らの学生時代がどのようにして今へつながっているかも参考にしてみるとよいのではないだろうか。
パナソニック エナジー株式会社の 「企業情報」をチェック!
※所属・内容等は取材当時のものです。(2024年5月公開)
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