理系の推薦でも就活は落ちる?院生の方が有利?理系の学校推薦について徹底解説します!

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LabBase Media 編集部

理系の推薦でも就活は落ちる?院生の方が有利?理系の学校推薦について徹底解説します!

理系の学校推薦を利用しての就活を検討している方へ! 自由応募より有利だと言われている理系の学校推薦。どんなメリットやデメリットがあるのでしょうか。 学校推薦で気を付けるべきポイントや、合格率を徹底解説します。


そもそも学校推薦とは?自由応募との違いは?


学校推薦とは


簡単に言うと、 「あの大学からは毎年優秀な学生が来てくれているから、優先的に採用しよう。」といったものです。大学側は就職実績の安定、企業側は採用コストの削減・優秀な人材の確保ができ、互いに有益な取引になります。


一般的には企業から学校へ推薦のオファーが出されますが、学校から企業に推薦のオファーを出す場合もあります。
理系学生の方が専門性を企業で活かしやすいことから、理系の大学や学科に推薦オファーが来やすいのが特徴です。



自由応募とは


自分で自由に希望する企業にエントリーする方法です。だれでも応募できる形式で、全員が同じスタートラインで選考が行われます。ほとんどの学生はこの自由応募で就職活動をすることになります。推薦応募と比べると競争率は高くなりますが、自分の興味関心に基づいて何社でも受けることができます。


【注意】後付け推薦とは


近年の就活では、選考が進んでから学生に「推薦状」の提出を求めるケースがあります。いわゆる「後付け推薦」と呼ばれている手法で、内定辞退の阻止や囲い込み、早い段階での学生確保が目的です。


一般的な学校推薦同様、一度推薦状を提出してしまうと、基本的には選考辞退や内定辞退が困難になりますので注意してください。「推薦状の提出を断る=選考辞退」と受け取られると考えた方が良いです。


後付け推薦は、大学側からの反発や社会的な批判も広がりつつあるため、大きく拡大していくものではないとは思われますが、注意が必要です。



学校推薦には2種類ある


学科推薦とは


「理系就活の学校推薦」といえば、この学科推薦を指すのが一般的です。企業がその学科の実績や、専門性を吟味したうえで推薦枠を設けます。学科により人数制限が設けられていることが多く、規定人数以上の申し込みがあった場合は、GPAや申し込み順位で学内選考が行われます。
推薦求人を出す企業は、大手企業のほか、中小メーカー、ベンチャーなど多岐にわたります。


教授推薦とは


教授が企業に直接推薦を出してくれる形式です。
研究室にあらかじめ推薦枠が設けられている場合もあれば、教授が個人的に推薦する場合もあります。企業出身の教授が、自身が過去に勤めていた企業に推薦を出す場合が多いです。教授直接の推薦のため内定がかなり出やすいという特徴があります。



学校推薦を利用する場合のメリット・デメリット


学校推薦のメリット


合格率が高い


自由応募に比べて倍率が低いため、合格率は高くなります。一般に学科推薦より、教授推薦の方が合格率はさらに高まります。合格率は学校や企業によってばらばらなので、大学のキャリアセンターや、ゼミ・研究室の教授に尋ねましょう。


内定時期が早い


一般に推薦応募の場合は自由応募より早い段階で内定が出ることが多いです。学士3年、修士1年の3月ごろから面接を行い、内々定が4月に出ることも。
早く内定が出る分、受ける企業も少なくて済みますので残りの学生生活や研究に打ち込めるというメリットがあります。


希望部署に配属されやすい


基本的に企業は専門性をみて推薦枠を用意しています。研究職であればより専門性が採用にダイレクトに影響します。自由応募で申し込む場合より、学生の専門性を理解した状態で採用活動がスタートするため適した部署に配属される可能性が高いです。



学校推薦のデメリット


内定辞退が難しい


基本的に内定辞退はできないと考えた方が良いです。企業は内定辞退がないという前提で優先的に選考を進めています。そのことに学校も同意しているため、学生が内定辞退すると企業も学校も不利益を被ることになります。


また、万が一学校推薦で合格後に内定辞退してしまうと、翌年からその企業の推薦枠がなくなることもあり、後輩にも迷惑をかけてしまうことになります。軽い気持ちで学校推薦に応募しないように注意しましょう。


学校推薦の合格率はどのくらい?


合格率の明確なデータはない


自由応募より合格率が高いのはほぼ間違いありませんが、明確なデータはありません。応募先の企業や、大学・学部学科によって異なるのが現状です。先輩や教授に実情を聞いてみるのが良いでしょう。


学科推薦か教授推薦かによって異なる


一般に、学科推薦より教授推薦の方が合格率は高くなります。学科推薦でも、推薦枠の人数が少ないほうが合格率は高い傾向にあります。推薦枠の人数が多い企業は、1次選考だけ免除のような形式を採用していることもあり、その場合は2次選考以降は通常の選考と同じになります。


また、教授推薦は教授の権威次第な面もあります。著名な教授の推薦の方が選考で有利に働くことが多いのも事実です。


具体的な合格率は学校に尋ねてみよう


推薦応募の具体的な合格率は、学校の先輩や教授、キャリアセンターに尋ねれば分かる場合もあります。先輩や教授はおそらくデータを取っているわけではないことが多いので、目安程度に受け止める方が良いかもしれません。
キャリアセンターは献身的に学生の就職活動をサポートしてくれますので、是非活用していきましょう。



理系の学校推薦は院生が有利?合格のポイントは?


そもそも推薦枠が学部生と院生で異なる


そもそも学部生と院生の推薦枠が別で用意されていることがほとんどです。つまり、学部生は学部生の枠で選考が進み、院生は院生の枠で選考が進みます。その場合は両者の合格率に大きな差は生じません。
研究職で推薦枠を設けている場合は、ほとんどが修士もしくは博士の募集となります。


同じ推薦枠の場合もそこまで合格率に差はない


学部生と院生の推薦枠は基本的には別とはいえ、中にはSE職などで学部生と院生とを同じ推薦枠で採用することがあります。その場合もそこまで合格率に差がない場合が多いです。企業が学部生に求める能力と院生に求める能力に違いがあるからです。


学部生にはこれからどれだけ成長できるのかのポテンシャルを求めます。一方院生には、入社1~3年目すぐに活躍できる人材になれることを求めます。結局は企業の求める人材像にマッチしているかどうかということが重要ですね。


推薦応募とはいえ油断しないことが重要


推薦応募だからといって、準備を怠り、不合格通知を受け取ってしまう方は少なくありません。就活生にとっての基本である「自己研究」「企業研究」「ES・面接対策」はしっかりとしておきましょう。


推薦応募の学生は、自由応募の学生より期待値が高い状態で選考がスタートしています。ESや面接で魅力を伝えきれないと、その分期待値との落差は大きくなってしまいます。油断せずに基本的な就活の動作を徹底した上で応募することを強くおすすめします。



理系就活生におすすめの就活サービス


自分のやりたいことを叶えられる企業やポジションで推薦応募のチャンスがある場合、ぜひ積極的に利用したいもの。


とはいえ、「ほかにも可能性があるのではないか?」「自分に見合う企業を知りたい」と不安になることもありますよね。そういった際は、自由応募で企業研究や説明会などのイベント参加、インターン参加などすることで、自分の価値観や企業との相性を確かめていくのも有効です。


一般的なナビサイト以外に理系に特化した就活サービスもあるので、ぜひ利用してみてはいかがでしょうか?

ライター
荒井 あき斗
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