数字で保険を支える! PwC Japan監査法人でアクチュアリーとして知的好奇心を満たしながら働く

インタビュー

LabBase Media 編集部

数字で保険を支える! PwC Japan監査法人でアクチュアリーとして知的好奇心を満たしながら働く

アクチュアリー(保険数理士)といえば保険料率などの算定で知られる高度な専門職だ。アクチュアリーを目指す人の多くは大手保険会社や金融機関での仕事を視野に入れることが多いが、監査法人という選択肢もあることをご存知だろうか。PwC Japan有限責任監査法人(以下、PwC Japan監査法人)で働くアクチュアリーは生命保険、損害保険、年金などの領域に軸足を置きながら、多様な業界・企業の監査やアドバイザリーを通して幅広い価値を提供できる。数字やデータサイエンスに興味のある人なら見逃せないアクチュアリーの世界を、応用物理学や応用数学分野の出身者の視点から覗いてみよう。 PwC Japan有限責任監査法人: 公認会計士、コンサルタントなど多様なプロフェッショナル人財が、自律的かつ相互に尊重しあい、日本における「監査および保証業務」、非監査業務である「ブローダーアシュアランスサービス」の提供を通じて「共通の行動規範」に基づく言動を行うことによって「社会における信頼を構築し、重要な課題を解決する」というPurposeを実現。

専門性の高さだけではないアクチュアリー職の面白さ



――所属部署と現在の担当業務を教えてください。


R・S:保険アシュアランス部アクチュアリアルサービスグループ内の生命保険班に所属しています。現在の主な業務は、IFRS(国際財務報告基準)第17号の導入支援や、同基準に基づく決算支援です。


S・O:私は損害保険班に所属しています。監査法人のアクチュアリーとして、企業における監査、保険計理、商品開発、リスク管理といった幅広い業務を支援しています。


――PwC Japan監査法人に入社する前はどんなことに取り組んでいましたか?


R・S:応用物理学の1分野である原子力発電のシステムに興味を持ち、修士課程で新型炉心の設計と炉心溶融物の挙動解析をテーマに研究しました。研究以外ではプログラミングやデータ収集のアルバイトも経験しました。


S・O:数理・計算科学系の研究室で応用確率論の中の「待ち行列理論」を研究しました。「何らかのサービスを受けるために順番待ちをする人」が作る列(待ち行列)を、確率を用いて数学的に記述したものです。例えば、コンビニ等におけるレジ待ちの列に加わる人や去る人などをモデル化し、その顧客の待ち時間等を解析するような領域です。研究以外では、大学受験のための塾でチューターのアルバイトも経験しました。


――アクチュアリーという仕事をどうやって知り、PwC Japan監査法人入社に至ったのでしょうか?


R・S:アクチュアリーの存在は学部時代に授業で偶然知り、高い専門性を持ち、いろいろな活躍領域があり、将来の幅が広い職業であることが魅力的だと感じました。研究は就職とは直接関係ない興味関心から選んだものの、将来の仕事としては早い段階からアクチュアリーを目指していました。


そして、PwC Japan監査法人のアクチュアリーの多様な企業と関われる点が自分のキャリアイメージに一番近く、入社を決めました。


S・O:アクチュアリーの仕事を知ったのは学部3年の頃です。身の回りのことを定量化したり数字で表したりすることが好きで、数学を活かせることに興味を持ったんです。企業経営に近いところで仕事ができ、公共性の高い保険を通じて人の役に立てる点にも魅力を感じました。


アクチュアリーが活躍するのは主に生命保険、損害保険、年金の3分野。就職活動ではその全ての選考を受け、活躍できる領域が広いPwC Japan監査法人に心引かれました。職階に関係なく意見を言い合える「Speak Up」というカルチャーがあり、面接での話しやすさから一緒に心地良く働く姿を想像できたことが入社の決め手になりました。


保険を通じて社会や産業の要請に応える



――生命保険や損害保険の領域のアクチュアリー業務について詳しくお聞かせください。


R・S:生命保険班に入ると最初に監査業務に携わることが多いです。保険会社が将来の支払いに向けて積み立てる「責任準備金」の計算の正確さを検証する仕事で、アクチュアリー試験の1次試験にある生命保険数理などの知識や、企業情報の理解が求められます。私の場合は1年目に4社の監査に関わりました。


1年目の12月から2年目の現在まではIFRS第17号関連の業務に携わり、クライアントとの直接のコミュニケーションの機会も増えてきました。


S・O:PwC Japan監査法人のアクチュアリー業務は大きく分けて監査とアドバイザリーの二つです。損害保険班の監査業務の場合、保険会社が積み立てる「支払備金」という準備金があり、保険会社ごとに決めるその計算方法や前提の妥当性の検証は監査人の役割です。財務諸表の正しさにも影響する重要な計算を私たちが検証します。


アドバイザリー業務は幅広く、一例として保険商品開発のための保険料算出支援業務があります。アクチュアリー専門人材の支援ニーズがある保険会社等から相談を受け、会社からデータを提供いただくか必要なデータを探し出して料率を算出し、保険商品の開発に寄与するものです。


――業務を通じて社会にどんな影響を与えているのでしょうか?


R・S:IFRS第17号などの新基準の導入はより企業実態に即した開示や国際競争力の強化に資するものですが、導入する各企業ではアクチュアリー人材の不足や、実務負担の大きさが課題です。私たちが独自の知見をもって支援することで企業の負荷を軽減でき、業界自体の健全性や国際競争力の強さをバックアップできることが大きな価値ですね。


S・O:商品開発で保険ユーザー側から「こんな保険商品が欲しい」というニーズがある場合、保険会社が目指す商品の実現に向けて私たちは支援できます。エンドユーザーの課題解決に寄与する保険商品の開発をサポートするという、社会に不可欠な仕事です。


――アクチュアリーとして保険を下支えすることで、産業や社会の要請に応えているんですね。仕事の中で、学生時代の学びが活かされることはありますか?


R・S:大学で身に付けた、好奇心を持って新たな知識を吸収し、物事に粘り強く取り組む姿勢が役立っています。指導教官とのやり取りを通じて叩き込まれた「報連相」も大切ですね。


S・O:仕事では班に分かれ、さらに案件ごとにチームを組んで業務を遂行します。学部時代に所属していた硬式テニス部でメンバーのサポート方法や指示の出し方といった視点を獲得し、チームで動くための計画性や役割分担について考えた経験が活きています。


――入社以降にはどんなスキルや知識を習得しましたか?


R・S:入所後の研修では、資料の構成や議事録の取り方といったビジネスの基本スキルを学びました。仮説検証のプロセスを学ぶコンサルタント向けのような研修もありました。


チーム配属後は監査業務の研修もあり、さらにアクチュアリーチーム内では毎月のように広範なトピックの勉強会が開かれます。直近の勉強会では、共同保険式再保険という再保険の形態の業界動向や規制について知識を深めました。


S・O:保険の専門知識は、社会人になってからアクチュアリー試験の2次試験を受ける過程で、自学自習や社内勉強会で学びました。


ソフトスキルの面では、個々の作業の「目的」を意識するとより付加価値の高い仕事ができることや、与えられた業務に責任を持って最後までやりきる「ラストマンシップ」などを、業務を通して身に付けてきました。


活躍の背景に「泥臭く地道に学ぶ習慣」



――入社前と比較して、アクチュアリーのイメージは変わりましたか?


S・OPwC Japan監査法人のアクチュアリー職は想像していた以上に活躍領域が広いです。保険会社の商品開発、リスク管理、会計・計理の他、不動産やインフラ業界でも数字を使ったアドバイザリーができるのが面白いですね。


R・S:思った以上にアクチュアリー試験で学んだ内容が重要だと日々実感しています。試験は資格取得のためのもの、と思っている方もいるかもしれませんが、勉強した知識は実務においても欠かせません。


――専門性の高い仕事だからこそ、仕事のやりがいを感じる機会も多そうですね。


S・O:アクチュアリーの専門性を発揮して協働する会計士など他分野の専門家から感謝されると、やりがいが大きいですね。クライアントから感謝の声を直接聞くこともあります。


幅広く活躍できるのが醍醐味ですが、膨大な知識のキャッチアップは必須。特にIFRSのような高度な内容は思考しながら理解していく難しさもあり、業務内外で泥臭く地道に学ぶ習慣を持つよう心掛けています。


R・S:やりがいを感じるのは、業務を進めるうちに分かることが少しずつ増え、知識と経験が結び付いて理解が深まったときです。実務の中で徐々に理解し、知識を業務改善に結び付けられるようになると自分の価値も出しやすくなっていきます。


制度・風土ともに成長できる環境



――「PwC Japan監査法人を選んで良かった」と感じるのはどんな点ですか?


S・O:幅広い領域の案件に積極的に参画でき、若手でも企業の経営陣と対面の機会があるなど、成長しやすい環境です。チーム内は優しくフランクな人が多く、チーム全体を良くしていく意識があります。


制度面には、プライベートが充実してこそ仕事でもハイパフォーマンスが出せるという方針が表れています。個人的には、男性の育児休業取得を推進していることに好感を持っています。


R・S:入所2年目ですがすでに多様な業務を経験でき、やりたい業務があれば手を挙げてやらせてもらえる環境に満足しています。チームの定期的な懇親会は楽しく、業務で分からないことを迷わず質問できる雰囲気も良いですね。


スキルアップのためにはプロジェクトごとに業務チューター制度を利用でき、細部まで丁寧に教えてもらえて安心です。資格試験のための勉強会や試験休暇がある他、先輩に相談した時に勉強用ノートなどを分けてもらったこともあり、充実していると感じます。


――最後に、アクチュアリー職に興味を持つ人へメッセージをお願いします。


R・Sアクチュアリーは勉強しながら取り組む仕事で、好奇心旺盛な人に向いています。PwC Japan監査法人は学びに面白さを見いだしながら仕事をしている人が多いですよ。


S・O:面談などで、アクチュアリーとして幅広く活躍したい人と出会えたらうれしいです。さまざまな企業と関係性を築いてより選ばれる組織にしていきたいので、思いに共感する人にぜひ来てほしいです。


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編集後記


高度な保険数理の知識を要するアクチュアリーという仕事。多様な領域について地道に学び続ける知の探求者というその実態は広く知られていないが、知的好奇心を満たす新たな学びに楽しさを感じる二人にとっては天職といえるだろう。身を置くことで成長が促されるPwC Japan有限責任監査法人の職場環境では、ワーク・ライフ・バランスを保ちながらキャリアアップを実現できそうだ。PwC Japan有限責任監査法人の説明会を通じて、その魅力をぜひ確かめてみてほしい。


※所属・内容等は取材当時のものです。(2024年10月公開)


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