そうだったのか!高1生が驚いた理系就活の現実【某都立高校生インターンレポート】

インサイト

LabBase Media 編集部

そうだったのか!高1生が驚いた理系就活の現実【某都立高校生インターンレポート】

都内某高校よりハンドボール部1年生3名がPOLに1dayインターンに来てくれました。理系進学が濃厚という3人。理系学生の抱える課題や就活状況についてどのような気づきや学びを得たのか…3人でまとめあげてくれた渾身の(⁉)のレポートをご紹介します。

僕たちは、某高校から1日だけ株式会社POLでインターンをしました。高校生の僕たちは今まで、理系学生の就職やキャリアの状況について、大体のことは想像できているつもりでした。たとえばこんなふうに…。


多くの理系学生は大学で専門知識や専門的なスキルを身に着けて、それを生かせる企業や職に難なくめぐり逢い、そこでその能力を大いに活かしている


のだと。しかし、実際は研究と就活の両立に苦労したり、専門性を生かせる企業と出会えないままで終わってしまうなど多くの壁が存在していることを知り、自分たちの想像は間違っていたことに気づきました。


今回、それを知ったきっかけになった、株式会社POLでのインターンを通して、高校生だからこそ考えられたことや思ったことを紹介していきたいと思います。



理系学生が抱える悩み (課題)


これまで僕たちは、理系の学生になればもうそこで将来は保障されていて、特に就活で苦労すること無く社会人として研究活動をする事ができると思っていました。しかし、実際に理系学生の方から話を聞いてそれは単なる理想である事を知らされました。


理系学生の就活における悩みとしては大きく2つあります。1つ目は研究活動が一日のほとんどの時間を占めていて、就活に割く時間が少ないことです。


大学院で研究活動をしている理系学生は、人にもよりますが食事や就寝以外の時間のほとんどを研究に費やしているそうです。しかし、現在の就活様式では就活活動にもかなりの時間を費やす必要があります。



例えば、会社に提出するエントリーシート(ES)を書くのには1社当たり平均で 2 時間を要します。一般的な大学院生は ES を合計で約 20 枚も書くため、単純計算でES作成のみにかかる時間はなんと約 40 時間。常日頃から研究に忙しい大学院生にとって就活活動にかける時間は打撃となってしまっているのです。


つまり、研究に熱中すればするほど就活に割く時間が短くなり、限られた情報の中でしか会社選びの判断材料を得られないため、企業と学生の両者のポテンシャルが発揮されなくなってしまうのです。


人は誰しも自分の能力を極力活かしてやりたい事を社会の役にたつ形でやりたいと思うでしょう。そしてそれが、人生における“生きがい”ともなるはずです。しかし、現状の理系学生の就活様式ではなかなかそれが難しくなってしまっているのです。


2つ目は学生がこれまで行なってきた研究と企業で求められる研究の方向性が合致することが難しいということです。実は企業側が得られる大学院生の情報が少ないために、理想とする大学院生を見つけることが難しいという実態があるのです。


特にあまり名の知れていない中小企業などは、学生からのアプローチも少なく、繋がる機会が少ないために、その分学生がどんな活動をしているかなどの学生の実態を把握する事が難しいのです。


解決


これらの問題を解決するにはどうすればいいのでしょうか?
僕たちが導き出した答えは「相互的なアプローチ」です。従来の就職活動は、学生から企業へのみのアプローチがほとんどでした。


しかしそれでは就職をする学生への負担も大きく、ミスマッチの可能性も大きくなります。そこで株式会社 POL が運営している「LabBase」では、学生が登録した研究内容をまとめたプロフィールを企業が見て自社の求めている人材をスカウトするという相互的な仕組みがとられています。



これにより、学生は就職活動に時間をとられることなく、更に自分の能力を伸ばすことができます。また、自分の研究内容に興味を持った企業からのアプローチがあるためミスマッチの可能性も少なくなります。


ただ、この仕組みだけでは十分ではないと思います。理系学生は、自分の研究内容をストレートにそのまま企業で行えることは少ないという実態があります。


確かに大学で学ぶ高度で専門性の高い知識を社会で生かすことは難しいかもしれません。しかし、それらの知識だけでなく、研究を通して身についた別のスキルが生きる場所があると思います。つまり学生は自分のことを多面的に捉えることが大切だということです。これらのことは、自分の可能性を高めるだけでなく、新たな価値を生み出すことができると思います。


まとめ


今回僕たちは、株式会社 POL でインターンをしてあることを強く感じました。それは、今までの理系学生の就職方法では、学生自身の持っている強みや能力と企業側が見込んだ学生の強みや能力に差や違いが出てしまうということです。これが原因で学生は自分の思っていたことと違うことをしなくてはいけなくなり、企業は生かせると思っていた分野でいまいち力を学生に出してもらえなかったりすることがある、ということです。


大学で学んだことを企業で生かせるようになると、学生にも企業にもいいでしょう。そうするために、LabBase のように、学生からのアプローチだけでなく、企業側のアプローチも重要であると思いました。


さらに、こうした大学と企業へのスムーズな就職・採用によって、企業もうまく利益を上げられるようになるのではないでしょうか。また、企業の利益が向上することによって、企業が優秀な学生が大学で研究をしている間から一緒に研究をしたいと考えるのではないでしょうか。そういうことが実現すると、企業と大学の研究室とのつながりができ、たくさんのお金と長い時間という企業と大学のいいところを合わせて、より良い研究や製品ができる可能性も広がっていきます。こうしたことによって、日本の研究や技術が今以上に世界に認められるようになるのではないでしょうか。


ライター
LabBase Media 編集部
X Facebook