オルガノサイエンス株式会社
- 従業員数
- 22
- 事業とミッション
- ■有機合成化学を極める!
有機EL材料の受託製造をしている化学品製造メーカー
オルガノサイエンス株式会社は、静岡県御前崎市にある有機合成薬品を受託製造する化学品製造メーカーです。
現在の主力は、有機ELディスプレイに使われる「有機EL材料(有機化合物)」をkg単位で製造をしています。有機EL材料は、電気エネルギーを光エネルギーに変換する材料です。これを用いた有機ELディスプレイは、自発光するためバックライトを必要とせず、極限までの薄型化が可能です。また、高応答速度と高コントラストという特性によって、美しい映像を楽しむことができます。そのため、今後、スマートフォンやTV市場において、さらに普及していくことが期待されています。
■ディスプレイ市場の拡大と有機EL
現在、スマートフォン市場では既に液晶から有機ELへと主役が交代しつつあります。
2024年9月のニュースでは、「iPhone、日本勢の液晶パネルゼロ 25年以降全機種有機EL」という見出しのニュースが流れています。
米アップルが2025年以降に発売するすべてのスマートフォン「iPhone」に有機ELパネルを採用するようです。
そして、近い将来ノートパソコンなど、スマホよりも少し大型のディスプレイに有機ELディスプレイが波及する見込みです。
有機ELディスプレイの存在感が増す中で、当社は、顧客から依頼された有機化合物を安全・安価に量産製造していくお手伝いをしています。
■栄枯盛衰
上記に記すように、現時点だけを見ると当社の主要製造品は、有機ELに関連する材料になります。しかしながら、これが未来永劫続くとは考えていません。時代と共に求められる製品が変わっていくように、有機EL材料の中でも、第一世代(蛍光材料)→第二世代(燐光材料)→第三世代(TADF材料)と栄枯盛衰があります。液晶が有機ELに変化したような変化は今後も起きると予想されます。その変化への対応としては、別分野の仕事も長期的視点で創造していく事が大切と考えています。当社の柱である、高純度化学品を製造する技術は、基礎的な技術です。時代が変わっても色々な分野で活用する事が可能と考えています。それを駆使しどのような顧客に対して貢献できるのか?を考え行動することを大切にしています。
■産学連携
2023年8月プロセス化学会に、当社の開発担当者が参加。その出張報告で高活性のBuckwald配位子の発表があった旨のレポートを社長に報告しました。その報告を受けた社長が動き、大学の先生とコンタクトをとり、共同開発がスタートしました。約1年半間かかりましたが、2025年2月頃にようやく量産化の目処がたち、2025年6月に行われた大学のプレスリリースにも当社において量産化に目処がたったことも発表されました。(詳細は、2025年9月以降、当社HPをご覧下さい。)
今後は、産学連携で生まれた新規配位子の普及にむけて、自社内での活用と共に、社外への販売も進めていければと考えています。
■将来展望
例を挙げれば、有機太陽電池や量子ドット(QD)ディスプレイなどの次世代技術に携わる、社外の研究者・開発者から依頼を受ける事もあります。開発品ということで、直ぐに利益に繋がるものではありませんが、未来を切り拓く研究者や開発者の思いに応えるかたちで協力をしています。
当社に入社し、技術を一通り習得した後には、有機合成の量産に関して高い専門性を持ちながらも、世の中を広く俯瞰し、有機ELのみに固執せず様々な領域でどのような顧客の要望があるのかを理解し、新しい仕事を受注したり、顧客にたいして、よりよい提案ができるような技術重視の企業を目指しています。
また、製造や開発を担う技術者たちが、やりがいをもって安心して仕事に専念できるよう、福利厚生の充実や労働環境作りに努めています。
- メンバーと環境
- ■スケールアップ案件を受託しながら「製造マニュアル」を作り上げる職人集団
当社では、製造現場で化学品を製造する仕事は「職人的な仕事」と表現しています。
具体的には、「料理人」のイメージに近いです。
料理人は、単に調理をするだけではなく、食材の仕入れや道具を選んだり、メニューの構成を考えたりと様々な仕事があります。
同じように、当社の仕事においては、
どの国のどのメーカーの原料を使うか?
分析装置で解析したデータの意味することは何か?
製造条件を変えた時、どのような化学反応・副反応が起きるのか?
製造装置を扱う上で、安全上・品質上どのような事に気をつけなければいけないか?
扱う化合物の安全性はどうか?
製造にあたって官公庁に申請するべきものはあるか?
など、広範囲に渡って考え計画を練るため、幅広い知識や経験や人脈などが必用になります。
「製造マニュアル」通りにつくれる企業は、世の中を見渡しても多いですが、
「製造マニュアル」自体を造りだせる人や企業は決して多くはありません。
「製造マニュアル」の良しあしは、製造の手間やコスト、ひいては利益に大きく影響を及ぼします。
担当者として依頼された化合物の「製造マニュアル」を作りあげていくことは、とても創造性のある仕事であり、当社で獲得できるスキルとなります。
当社にとって、製造現場で働く人は、化学業界の料理人のようなものです。
自分の知識と経験を活かして、顧客から提示された構造式から、製造マニュアルを創り、それを実際の製造現場にて製品に仕上げていくところが、面白いところです。
従業員数が約20名と小さな会社ですが、良い意味で「職人集団」であり、そこで産み出す「製造マニュアル」を活用してゆきます。
自分たちで製造するだけでなく、製造マニュアルがあればその通りに製造することが出来る外部の協力企業にも製造を委託することが可能です。そうすることで、受注量の増減に臨機応変に対応する体制を築いています。
約20名で成し遂げる直近の売上高と利益額は下記の通りです。
2022年12月(17期) 売上高 23.2億円(純利益:3.1億円)純利益率=13%
2023年12月(18期) 売上高 13.8億円(純利益:2.4億円)純利益率=17%
2024年12月(19期) 売上高 12.0億円(純利益:0.9億円)純利益率=6%
2025年6月(20期・半期) 売上高 7.2億円
前記の売上高と利益額の推移については、注意していただきたいことがあります。
当社が製造している製品は、同じ製品を毎年製造しているわけではありません。
製造数量や工程数、製品単価も非常に大きなばらつきがあります。
一般的には、開発したての製品は数量が少なく、利益率が高い製品が多い傾向にあります。
時間の経過と共に、数量が増え単価が下がり、利益率も下がっていく傾向にあります。
当社は、売上高のみを追わず、いかに顧客にとって価値のある製品を提供するのか
=付加価値の高い製品を提供していくことを大切にしています。
言い換えると、新たな市場を顧客とともに作り出していく心がまえをもって、仕事に取り組んでいます。
技術の世界は、絶えず変化をしています。
世界情勢もビジネス環境も刻々と変化している中、当社の柱となる高純度有機化合物の製造技術を磨き続けていきます。
近年は、究極の反応場を実現できる「マイクロ・フロー・リアクター」などの新しい技術にも取り組んでいます。
これらは製造装置の名前ですが、ナノ粒子や有機エレクトロニクスに使用される高分子の合成などのスケールアップすると、再現がとりにくい分野への応用を考えています。
また、将来的には、先端半導体分野への応用が期待されている単分散高分子の合成を通じた誘導自己組織化(DSA)技術をフローリアクタで実現できればと考えています。
この技術を使って何を作っていくのか?新しい分野に役に立てないか?もっと安価に高純度化するにはどうすれば良いのか?など、考え追求し行動する姿勢を大切にしています。
選考フローは下記のとおりです。
説明会(WEB/対面)⇒ 会社見学会(対面)⇒ 面接・筆記試験(対面)
※交通費は支給致します。
※対面の場所は静岡県御前崎市となります。
※27年卒者の面接・筆記試験は、2025年12月頃を予定しています。
※26年卒者の面接・筆記試験は、選考に合わせて随時実施しています。
基本情報は、当社HPをご覧下さい。
福利厚生、社内制度、各種手当、等については、若干デリケートな情報となるため、HP上では閲覧を制限(PW設定)していますが、説明会参加者には、PWをお知らせしています。
ps.
当社は、有機合成を主体とした仕事としているため、本サイトを通じて当社からお声かけする方は、「有機合成化学」「有機化学」「分析化学」「化学」を学ばれた方が主となります。
異なる専門を学ばれた方々については、当社からお声かけする確率は低くなります。
声がかからなくても、当社にご興味がある人は、当社HPからコンタクトいただけますと幸いです。
- PRリンク
- https://www.organo-science.com/