「ビジネスリスクコンサルタント」とは? PwC Japan有限責任監査法人で理系人財が追求するキャリア

インタビュー

LabBase Media 編集部

「ビジネスリスクコンサルタント」とは? PwC Japan有限責任監査法人で理系人財が追求するキャリア

PwC Japan有限責任監査法人における「理系出身のビジネスリスクコンサルタント」は、生成AIなど先端領域の知見を磨いて企業の経営層と議論するなど、広範な知識とハイレベルな思考力が求められる。理系出身で入社3年目となる若手コンサルタントに、監査法人を選んだ理由、人財としての価値が高まる働き方、新領域の知識へのキャッチアップの方法などを聞いた。ビジネスリスクコンサルタントが提供する価値や、自律性を志向する人財教育に対する先輩コンサルタント兼マネージャーの言葉にも注目してほしい。 PwC Japan有限責任監査法人: 公認会計士、コンサルタントなど多様なプロフェッショナル人財が、自律的に、相互に尊重しあい、アシュアランス(保証)業務およびアドバイザリー業務を通じて「共通の行動規範」に基づく言動を行うことによって「社会における信頼を構築し、重要な課題を解決する」というPurposeを実現。

「組織が強くなるための課題解決」からコンサルティングに興味



――まず入社3年目のR・Hさんから、現在の業務と学生時代の経験についてお聞かせください。


R・H:ビジネスリスクコンサルタントとして、企業のビジネスリスク対応へのアドバイスや、会計監査に関わるシステムとその管理体制の評価などを担当しています。


入社前は大学院で素粒子宇宙物理学を専攻し、宇宙の謎であるダークマターを検出する装置の開発に携わっていました。学部時代にはアメリカンフットボール部の戦術スタッフとして組織マネジメントに関わり、チームを強くするために、目標と現状の差である課題解決に取り組んだ経験から、次第にコンサルティングに興味を持ちました。


――就職活動ではどういった経緯でPwC Japan有限責任監査法人を選んだのでしょうか?


R・H:大学院1年の春に就職活動を開始し、コンサルティングをはじめ、広告やIT、メーカーなどの業界にも広く目を向けていました。最終的にコンサルティング職を志望したのは、一つの領域・製品に縛られずに広範な経営課題や社会課題にコミットしたいと考えたからです。


合同企業説明会やLabBaseを通じて知ったPwC Japan有限責任監査法人には、「企業カルチャーが自分に合いそう」という印象を受けました。監査法人の世界をもっと知りたいと思って人事担当者と話をしたところ、業務内容をアメフトに例えて説明してくれました(笑)。学生に分かりやすく説明し、就活生に寄り添ってくれる方々の人間性に魅力を感じました。


同時に、一般的なコンサルティングファームとは一味違う監査法人の仕事に興味を持ちました。監査法人の業務の特徴の一つは、会計監査に関連する業務を通じて企業の内部情報まで深く理解し、その知見が他案件でも活かされるなど、 探求の積み重ねによって正しさにたどり着く面白さです。もう一つは、 独立した第三者の立場でクライアントが気付いていないリスクを指摘して課題解決に寄与するという提供価値があること。こうした仕事の独自性が、PwC Japan有限責任監査法人入社の決め手になりました。


――入社7年目のY・FさんはR・Hさんと同じ部署でマネージャーを務め、監査領域の新人研修にも携わる立場だそうですね。部署での働き方について教えてください。


Y・F:私たちの部署では、業務経験を積みながら自分の専門分野をいくつかに絞っていくのが一般的です。私の場合は公認会計士と一緒に取り組むシステムレビューと呼ばれる業務がメインで、上場会社が財務報告の信頼性を確保するために必要な財務報告に係る内部統制報告制度(J-SOX)のIT領域を専門としています。


ちなみに、R・Hとは同じ案件を担当したことはないものの、R・Hが講師役を務めたAI関連の勉強会や、部内のランニングイベントなどで交流があります。


チームで最善を目指していく組織風土



――「ビジネスリスクコンサルタント」とは、具体的にどのような仕事か教えてください。


Y・F:企業が抱える多種多様なリスクに向き合い、対応をサポートするのがビジネスリスクコンサルタントの役目です。


企業にとってのリスクとはビジネスにダメージを及ぼす可能性のあるものを指し、一例として「規制」への対応が挙げられます。例えば金融や医療の業界では、企業はシステム運用管理の安全性について、国などが設ける規制・基準に準拠する必要があり、ルールを守らずに事業を運営することはリスクに他なりません。そこでビジネスリスクコンサルタントがシステム管理の安全性評価から、時には問題点の改善支援までを引き受けることで、クライアント企業は事業を滞りなく運営できるようになります。


私たちの部署はITに軸足を置き、システム関連の規制に関わるサービスを多く提供していますが、AIなどの新技術に関わるリスクにも対応しています。最近では生成AIに読み込ませた情報が流出してしまうといったインシデントが起きるなど、新技術の登場に伴う新たなリスクが発生しています。そのような先端技術領域にも手を広げながらリスク管理をサポートするのが私たちの仕事です。


R・H:「サイバー攻撃で個人情報が漏洩」などといったニュースを見ることがあると思います。そうした出来事が起きて企業が信頼を失ったり、人々の暮らしが危険にさらされたりしないよう、私たちは企業のリスク対策をサポートしています。

――社会が円滑に回っていくために重要な仕事だと理解できました。R・Hさんは実際にどのような案件に関わってきましたか?


R・H:同時期に複数のプロジェクトチームにアサインされるので、入社3年目ですが官公庁、金融、製造、エンターテインメントなど多業界に関わっています。アサイン方法は、各人が実現したいキャリアによって調整できます。プロジェクトの内容はシステムレビュー業務とアドバイザリー業務の2種類です。


私はアドバイザリー業務の比率が高く、AIに関するリスクマネジメントプロセスの検討や、デジタル技術を利活用するために組織が何をすべきかなどについて、企業にアドバイスを提供しています。日々、新しい規制への対応やデジタル技術利活用を検討するために論点を整理してディスカッションペーパーを作り、クライアント企業の経営層と議論しています。


――若手も専門家としてプロジェクトに臨むということですね。入社以降、どんな研修や教育を経てきたのでしょうか。


R・H:私の入社当時は3カ月間の基礎研修があり、プレゼンテーションやロジカルシンキングの手法などの基礎的なスキルや、IT、システムレビュー、監査論など部署固有の研修も受けました。


いわゆるOJTはなく、研修期間後はプロフェッショナルの一人として平等に扱われます。1年目から自分が作った資料を基にお客さまと直接話し合いをするので、最初は緊張や不安がありましたが、チームのフォロー体制に安心感もありました。 若手から裁量を持って多くのチャレンジができる環境です。


――会計監査やITの専門知識はどのようにキャッチアップしていますか?


R・H:部内の定期的な研修や勉強会などを利用しつつ、自己研鑽に励んでいます。業務を通して得る知識も多く、質問や相談をしやすい上司・先輩の存在がありがたいです。チームで最適解を出していこうという組織風土があるからこそ、コミュニケーションや学びの機会が多く、キャッチアップしやすいのだと感じています。


「自分に必要なカードをつかみ取って伸びてほしい」



――PwC Japan有限責任監査法人の仕事にどんな魅力を感じていますか?


R・H:環境という面では、自分がやりたいことや正しいと思ったことを発信する「Speak Up」というカルチャーを私たちの部署では大切にしています。経験年数や年次を問わず、全員の意見を尊重する環境なので、若手も自由に発言できるのが良いですね。


監査法人の仕事という面では、クライアントの目が行き届いていないリスクに対して、自分が磨いてきた知見からアドバイスを提供できることがやりがいです。マルチアサイン方式なので短期的に幅広い知識をキャッチアップする必要がありますが、同時に自分の成長を実感できる機会も多いです。


――成長という話が出ましたが、教育やキャリアのサポート体制についてマネジメント側はどのようなスタンスなのでしょうか?


Y・F:入社2年目以降も年次ごとの研修がありますが、基本は「自分に必要なカードをつかみ取って伸びてほしい」という思想で、任意参加の研修の開催や質問しやすい風土の醸成に努めています。若手スタッフに仕事を任せる際は、どこを任せるかを吟味して準備し、フォローも徹底しています。


――個人の自律性を重んじる方針であることがうかがえます。


Y・F:私たちが教育について重視していることは二つあります。一つは、多様なバックグラウンドを持つ個人の考えや目指す姿を理解したうえでアドバイスをすること。もう一つは、 指導する側の期待値も伝えることです。各々の価値観を尊重しつつ、参考値としてこちらが求めるスキルアップのレベルやスピード感を言語化することで、成長やキャリアの幅が広がると考えています。


中長期的なキャリア形成については、以前から新人に「バディ」と呼ばれる年次の近い先輩がついて、1on1で相談できる仕組みがありましたが、今後はどの職階の人でも1人選んで定期的に1on1ができる仕組みが導入される予定です。


理系の力を最大限に活かせる監査法人というキャリア



――自身のキャリアについて、R・Hさんはどんな展望を持っていますか?


R・H:監査法人として広い視野で世の中を見て、広範な案件に関わりながら自分らしいキャリアを見定めていけることに、この仕事の醍醐味を感じています。


不確実性の高い世の中で自分の市場価値を高めるには、一つでなく複数の専門性を掛け合わせることで、独自性を構築できるのが理想です。掛け合わせ次第で、私だからこそできるコンサルティング領域を確立していけたらと思っています。現在関心があるのは、AI含めた先端技術の導入に伴うリスク対応や組織のルール作りの領域です。


またPwC Japan有限責任監査法人では専門スキルを活かした社会貢献「プロボノ」の活動も行われていて、私も入社1年次からいくつか関与しています。地方の過疎化による労働力不足や経済の縮小といった社会課題に対して、地方団体(自治体・民間等)を支援することで解決にコミットしていくことに興味があります。


――最後に、今後PwC Japan有限責任監査法人でともに働く人へのメッセージをお願いします。


R・H:物事に誠実に取り組み、正しいと思ったことを発信して、妥協せずに行動に移していける人と一緒に仕事ができたらうれしいです。社会における信頼を構築していく仕事ですから、チームメンバー間の信頼も大事にしたいと考えています。


働く上で、何を大事にするかは人それぞれ異なると思いますし、それは各自の価値観だと思うので、就活の中で自分が何を大事にしたいのかの言語化をして、その価値観がマッチする企業を見つけられるといいなと思っています。それが、 PwC Japan有限責任監査法人であれば、うれしいなと思います。


Y・F:ビジネスリスクコンサルタントは、思考プロセスや仮説を立てて深掘りするスキルなど、研究で培ってきた力が活きる仕事です。特に、幅広い知識・情報にキャッチアップする知的好奇心が旺盛な人にマッチします。学生向けの情報発信イベントに登壇する際など、皆さんにお会いするのを楽しみにしています。


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編集後記


PwC Japan有限責任監査法人でビジネスリスクコンサルタントとして活躍中の理系出身者の言葉からは、学生時代の専攻の枠を超えてさまざまな領域を深掘りしながら知見を積み上げていく醍醐味がうかがえた。加えて、関わる業界の多様さや、人の成長を促して見守る教育方針などは、幅広いキャリアの可能性と視野の広さを得るためにも申し分ない環境だ。PwC Japan有限責任監査法人のカルチャーや、その監査法人という組織について、ぜひ会社説明会などに足を運び自身で確かめてみてほしい。


※所属・内容等は取材当時のものです。(2024年9月公開)


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PwC Japan有限責任監査法人は、卓越したプロフェッショナルサービスとしての監査を提供することをミッションとし、世界最大級の会計事務所であるPwCの手法と実務を、わが国の市場環境に適した形で提供しています。さらに、会計監査だけでなく、内部統制、ガバナンス、サイバーセキュリティ、規制対応、デジタル化対応、株式公開など幅広い分野に関する助言を通じて社会の重要な課題解決を支援しています。PwCビジネスアシュアランス合同会社、PwCサステナビリティ合同会社、PwCリスクアドバイザリー合同会社、PwC総合研究所合同会社とともに、信頼されるプロフェッショナルとして、日本の未来にあらたな信頼をもたらすことを、Assurance Vision2030として掲げています。 「Build trust in society and solve important problems」 社会における信頼を構築し、重要な課題を解決する 私たちPwCは、「社会における信頼を構築し、重要な課題を解決する」ことを自らのPurpose(存在意義)として定めています。これは、世界情勢やビジネス環境が大きく変化し続ける中、複雑な課題に対してPwCが重要な決定を下すにあたってよりどころとしているものであり、また世界各国のPwCと連携をするうえでも重要な役割を果たしています。 Assurance Vision2030 https://www.pwc.com/jp/ja/about-us/member/assurance/vision2030.html