「研究室では当たり前のツール」──先輩のおすすめから始まったスカウト就活

──LabBase就職に登録したきっかけを教えてください。
齋藤:大学院1年生のとき、研究室の先輩から積極的におすすめされました。研究室では使って当たり前のツールとして認識されており、ほぼ全員が使用していましたね。当時は就職活動に対して不安もあったため、まずはこのサービスを使って企業の方とお話ししてみようと考えました。
平原:私も修士1年の4月頃に登録しました。研究室で相談したところ、理系就活に特化しているということで推薦されました。大学3年生のときに就活を経験していたのですが、面接やグループディスカッションが上手くいかなかった記憶があり、早めに準備したいという思いがありました。
──当時の就活への不安について聞かせてください。
齋藤:就職活動の全体像が全く分からない状態でした。6月でミスをしたら他の会社は受けられないのではないかという勘違いをしており、内定が取れなかったらどうしようという不安がとてもありました。それだけ情報が不足していたのです。
平原:研究室では研究を優先し、その合間で就職活動を行うという方針だったため、スケジュール調整への不安が大きかったですね。先輩の苦労を見ていたので、早めの対策が必要だと感じていました。
齋藤:それ、すごく分かります。研究と就職活動を並行して進めると、異なるタスクに脳のリソースが分散されて辛いんですよね。だから一層、不安が募るんだと思います。
「10月にスカウト」の驚き──専門性への評価が生んだ安心感
──リコーからスカウトを受けた際の感想をお聞かせください。
齋藤:本選考のスカウトが10月頃に届きました。めちゃくちゃ早いタイミングで驚きましたし、こんな早い時期から私の研究に注目してスカウトを送っていただけることに感謝しました。他のメーカーで10月にスカウトを送ってくる企業はなかったため、このタイミングの早さが自分の心に大きく刺さりました。
平原:自分の研究分野である専門的な部分を評価していただけたという点が印象的でした。また、面接が2回程度で内定まで進めるという優遇ルートも魅力的に感じました。
──他社のスカウトと比較した特徴はありましたか?
平原:送られてきた文面に、この分野に知見を持って評価したという内容が記載されており、きちんと見ていただいているという印象を受けました。特にサステナビリティや環境というキーワードでフィルタリングをかけて送ってくださっていると感じました。
齋藤:積極的にリクルーターや現場の社員の方を紹介していただける点も、強く感じた他社との違いでしたね。部署の働き方などを積極的に紹介してくださり、緊張をほぐすような感じでフレンドリーに対応していただきました。
入社の決め手と選考体験

──リコーへの入社を決めた理由を教えてください。
平原:最も大きな決め手は、1年目からサステナビリティ関連の部署で働くことを確約していただけた点です。他の企業では、まず現場を経験してからという流れが多かったため、この配属確約は非常に魅力的でした。
齋藤:私は元々メーカーで研究職として働きたいという希望がありました。リコーから国際的なトップカンファレンスに論文を発表している社員の方もいらっしゃることを知り、ここで研究を続けながら自分の実力も向上させることができると思えたことが、背中を押してくれました。
──選考過程で印象に残ったことはありますか?
齋藤:入社後にどのような分野で仕事をするのかについて明確な説明があった点と、その部署に所属している社員の方々を紹介していただけた点ですね。実際にどのような研究を行っているのか、どのような雰囲気で働いているのかなど、詳しくお話を伺うことができ、将来の業務イメージを明確に持つことができました。
入社後の現在の業務とやりがい
──現在担当されている業務について教えてください。
齋藤:AIやデジタル技術を活用した業務効率化に関する仕事を担当しています。お客様の業務に合わせてAIソリューションをカスタマイズし、SIerのチームと連携して開発しています。画像上の物体の長さ計測や個数のカウントといった作業をAIで自動化する研究開発を行っています。
平原:私はESG戦略部で、主にサステナビリティの戦略策定や推進業務を担当しています。社会的な潮流や脱炭素レベル認証基準の動向を踏まえて新しい戦略を策定することや、外部のサステナビリティ評価機関への回答業務などを行っています。
──学生時代の研究と現在の業務との関連性はいかがですか?
平原:大学院の研究室では、世界全体で脱炭素を推進するための道筋を研究していました。グローバルな視点から企業レベルでの戦略策定という点で、研究のアプローチには共通する部分があると感じています。
──リコーで働く上でのやりがいを教えてください。
齋藤:上司の方々が様々なお客様の課題を持ってきてくださる中で、自分独自の手法でその問題を解決できたときに大きなやりがいを感じます。実際にお客様のニーズに合わせて研究開発し、新しいものを創造できるという点にやりがいがありますね。
平原:大学院まで研究に取り組んできた経験を活かし、企業で自分の意見を発信できた瞬間にやりがいを感じます。たとえ的外れな意見であっても受け入れてくれる環境があり、発言しやすいと感じています。
──職場環境についてはいかがですか?
平原:リコーはグローバルに拠点を持つ企業のため、想像以上にヨーロッパや北米の拠点の方々とコミュニケーションを取る機会が多いです。現地の方々と非常にフランクにコミュニケーションを取ることができ、これは入社前には想像していなかった、わくわくするような経験です。
LabBase就職のメリットと効果

──LabBase就職経由の就職活動で最も良かった点は何ですか?
齋藤:プロフィールを登録しておくことで、マッチした求人情報を送っていただけるため、自分から企業を探す手間を省くことができる点ですね。自分では注目していなかった企業からもスカウトをいただき、調べる過程で良い企業を発見できる仕組みは非常に効率的だと感じました。
平原:専門分野を絞ってマッチングしている点が、自分からその職種での募集を探す必要がなく、また視野を広げる効果もあると感じました。スカウトを通じて「このような企業もサステナビリティに取り組んでいるのか」という新しい発見がありましたから。
──もし一般的な就職活動を選択していたら、結果は異なったと思いますか?
齋藤:実は、他の電機メーカーが第一志望でした。大学の教科書で「○○(そのメーカー)が発明した」という記述をよく目にし、革新的な企業だと考えていたからです。LabBase就職を使用していなければ、深く考えずにそこに入社していたと思います。
平原:私も、大手企業で知名度の高い企業を優先的に受けていたと思います。BtoBのリコーについてはほとんど知らなかったため、LabBase就職を使用していなければそのようなきっかけが生まれなかったかもしれません。
後輩へのアドバイスとリコーに適した人材像
──後輩理系学生へのアドバイスをお願いします。
平原:自分の就職活動における軸を明確にし、それに基づいて条件を具体的に登録することがポイントだと思います。条件を緩くするよりも、明確な情報発信を行い、それに合致する企業からスカウトを受ける方が、結果的に良い企業と出会える可能性が高いでしょう。
齋藤:受賞歴などの客観的な実績を記載すると注目されやすいと思います。賞を受賞している人は周囲を見渡してもそれほど多くないため、差別化要因になるはずです。
──リコーにはどのような学生が適していると思いますか?
齋藤:やりたいことが明確で、それを積極的に発信できる学生が適していると思います。職場の方々は温かい人が多く、「これをやりたい」と発信すれば、それをサポートしてくれる社風があります。また、プライベートを重視したい人にも向いています。時短勤務やフレックス制度が充実しているからです。
平原:自立的な働き方ができる人材がリコーに適していると思います。自分のやりたいことを周囲がサポートしてくれる環境があり、リモートワークの制度も整っているため、自主的に成長意欲を持って業務に取り組める人には向いているでしょう。

採用責任者が語る LabBase就職“経由限定”の採用への想い

リコー採用責任者 大島さん:学生の「やりたいこと」と企業の「求める人材像」をつなぐ上で、LabBase就職は非常に有効なプラットフォームだと感じています。
リコーは、学生からは「事務機器やカメラのメーカー」として認識されがちですが、現在はデジタルサービスカンパニーへの変革を進めており、社会課題の解決や新たな技術領域での研究開発にも注力しています。
こうした分野では、学生時代に特定のテーマを深く掘り下げた経験を持つ人材を求めていますが、従来の採用活動では、そうした学生に出会うことが難しいのが現状です。
LabBase就職を活用することで、企業認知が行き届きにくい分野に関心を持つ学生にもアプローチできる点に、大きな価値を感じています。
株式会社リコーの 「企業情報」をチェック!
編集後記
理系大学院生にとって、自分の専門性を正当に評価し、将来性豊かなキャリアパスを提供してくれる企業に入社することは、人生における重要な選択となる。今回のインタビューで明らかになったのは、従来の画一的な就職活動では発見困難だった、真にマッチする企業との出会いをLabBase就職が実現しているということ。
特に印象深かったのは、入社した2名が共通して「自分らしく成長できる環境だ」と語っていること。専門性を活かしながら新しいことに挑戦し、それを周囲がサポートしてくれる企業文化は、理系人材が長期的にキャリアを構築する上で理想的といえる。研究に多忙な理系学生こそ、LabBase就職の効率的で精度の高いマッチングの恩恵を最大限に享受できるだろう。