

漠然とした不安と、自由な研究のスタート
──本日はよろしくお願いします。まずは、就職活動を始めた当初の心境から教えてください。
Aさん:ありがとうございます。今でこそ落ち着いて振り返ることができますが、昨年5月や6月に就職活動を意識し始めた頃は、正直言って不安しかありませんでした。周囲が少しずつ動き出す中で、「自分が行きたいと思える場所が本当にあるのか」「どこかしら内定が出るのだろうか」という、出口の見えない漠然とした焦りの中にいたんです。
私の所属する研究室は、教授から細かく指示が出るようなスタイルではなく、「自分で論文を見つけて、自分で勝手に進める」という非常に自由な環境でした。そのため、修士1年生であっても春休みという感覚はなく、自由だからこそ「自分で自分を律しなければ、研究も就活もどちらも沈んでしまう」という危機感がありました。
研究内容は、トランジスタレベルの最小単位の回路設計です。RFIDタグといって、セルフレジなどで使われている技術の電力変換効率を上げ、より遠くからでも情報を読み取れるようにするための研究をしています。専門性が高い分野だったので、これをどう社会に繋げるべきか、最初は全くイメージが湧きませんでした。そこで、まずは情報を集める「習慣」を作ろうと、先輩に話を聞いたり、オープンワークといったサイトを片っ端から見て、世の中にどんな会社があるのかを調べることから始めました。
夏インターンで「条件」が「確信」に変わった瞬間
──最初は、特に業界を絞らずに動いていたのですか?
Aさん:はい。最初は自分の軸が全く定まっていなくて、正直に言えば給料や福利厚生といった条件面ばかりを見ていました。電気電子専攻なので、なんとなく電気系の業界かなという程度の意識で、特定の製品や技術に強いこだわりがあったわけではありません。
ですが、夏インターンで実際に企業の現場に飛び込んだことが、私の就職活動を大きく変えました。夏は合計6社に応募し、大手精密機器メーカーを含む3社のインターンに参加することができました。2週間の実働型プログラムや測定器メーカーでの体験を通して、自分が研究室でやってきた回路設計の知識を使い、課題を解決していくプロセスが純粋に「楽しい」と感じられたんです。
「ああ、自分はこういうものを作っている時が一番自分らしいんだな」と、肌で感じることができました。この「楽しい」という確信こそが、私の軸になりました。これ以降、私の就活は「条件探し」から「半導体業界で生きていくための活動」へと明確にシフトしました。
「選考優遇」を引き寄せた、親会社から専門会社へのルート
──今回、第一志望の外資系半導体設計ソフトウェア企業に決めたきっかけにLabBase就職があったとお伺いしました。
Aさん:そうなんです。これが非常に面白い経緯で、最初からその企業を目指して動いていたわけではなく、始まりは親会社の外資系大手企業からLabBase就職経由で届いたスカウトでした。
それまでも他社のスカウトサイトは使っていましたが、LabBase就職から届くスカウトは明らかに質が違いました。他のサイトだと一斉送信のような定型文が目立つのですが、LabBase就職のスカウトは私のプロフィールを読み込んだ上で、「この研究をしているあなたと話したい」という熱量を感じるものが多かったんです。
実際に親会社の会社説明会に参加した際、私の研究内容について話したところ、「それなら、グループ会社で半導体設計のソフトウェアに特化している方のほうが、君の専門性を100%活かせるよ」と、現在の内定先を紹介してくださったんです。
プロフィールに研究概要を詳述していたからこそ、担当者が私の適性を一瞬で見抜き、最適な企業へと橋渡しをしてくれた。 このルートは、自分一人でナビサイトを眺めているだけでは絶対にたどり着けなかったと思います。さらに、カジュアル面談という形で1対1で話す機会を設けてくれる企業が多く、大人数の説明会では聞けないような現場のリアルな話を早い段階で吸収できたのも、選考を有利に進められた大きな要因でした。実際に、通常よりも早い段階で面接を設定してもらえるなどの優遇もありました。
研究と就活で板挟みの6月をどう乗り越えたか
──研究室に週4日通いながらの就活。最も大変だったのはいつ頃でしたか?
Aさん:間違いなく、修士1年生の6月です。この時期、ちょうど学会発表の準備と、夏インターンのES提出期限が完全に重なってしまったんです。日中は研究室でシミュレーションを回し、夜は自宅でESを書く。正直、どちらかを投げ出したくなる瞬間もありましたが、自分の中で「将来働く時間のほうが、研究室で過ごす時間よりも圧倒的に長い」と割り切っていました。
研究室の同期とも励まし合ったりしました。この時期に優先順位を明確にし、「とにかくがむしゃらにやる」と決めて動いたことが、結果として12月や1月という早い時期の内定に繋がったのだと感じています。
安定よりも「若いうちからの成長」を求めて
──最終的に複数あった内定先から、現在の一社に決めた理由は何だったのでしょうか。
Aさん:「ビジネスのスピード感」と「若いうちから挑戦できる成長環境」です。
内定をいただいた中には、非常に安定していて、働きやすさは抜群だと感じる大手精密機器メーカーもありました。ですが、インターンや面接を通して中を見ていくうちに、物事のスピード感が少しゆったりしている印象も受けたんです。
自分はまだ若いですし、守りに入るよりも、外資系のスピード感の中で新しい技術にどんどん触れ、自分の市場価値を高めていきたいと考えました。また、12月に最初の一社から内定をいただけたことで、「行く場所がある」という絶対的な安心感が生まれました。その余裕があったからこそ、第一志望の最終面接では変に自分を飾ることなく、リラックスしてありのままの自分をぶつけることができたのだと思います。
早期内定がもたらした、最高のリベンジ時間
──納得のいく形で就活を終えた今、残りの学生生活をどう過ごしたいですか。
Aさん:1月末で就活を完全に終了できたことで、修士2年生の1年間をまるまる研究に没頭できるようになったのは本当に幸せなことです。もし今も選考が続いていたら、精神的な負担で研究の手も止まっていたかもしれません。
就職活動を「特別なイベント」ではなく「生活習慣の一部」として捉え、早い時期からLabBase就職のようなツールを賢く使い、自分を必要としてくれる企業と効率的に出会う。その結果、私は「納得の内定」と「研究への集中」という、理系学生にとって最高の両立を勝ち取ることができました。
後輩へのメッセージ
これから就活を始める皆さんに伝えたいのは、まず「自分のやってきたことを言語化する」ことから逃げないでほしいということです。私自身、最初は自分の研究なんて地味で、どこにも需要がないと思っていました。でも、LabBase就職に詳しく書き込んでみると、企業のプロの目には、それが貴重な「資産」として映ることを知りました。
まずはプロフィールをしっかり埋めること。そして、少しでも興味のある企業からスカウトが来たら、迷わずカジュアル面談を受けてみてください。選考ではない場だからこそ、見栄を張らずに自分の不安や疑問を正直にぶつけることができます。その一歩一歩が、いつか「ここだ!」と思える運命の一社に出会うための、確実な道標になります。応援しています!
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編集後記:自走する力は、研究室でも市場でも最強の武器になる
理系学生の多くは「研究も就活も完璧にこなしたい」という理想と、現実の時間のなさに引き裂かれがちです。しかし、Aさんは「将来働く時間の方が圧倒的に長い」とバッサリ言い切り、6月の多忙な時期に勇気を持って就活に軸足を置きました 。この割り切りこそが、結果として「1月内定」という早期決着を生み、残りの学生生活を研究にフルコミットできる環境を自ら作り出したのです。
また、「就活を習慣化する」という考え方も真似しやすいポイントだと思います 。特別な努力を続けるのは大変ですが、歯磨きのように「スカウトをチェックする」「プロフィールを少し直す」ことを日常に組み込んでしまう。この「頑張りすぎないための工夫」が、プレッシャーの強い就活期をリラックスして乗り切る秘訣だったのでしょう。
「自分の研究を誰が欲しがるのか?」と不安になることもあるかもしれません。でも、Aさんのように、まずは自分の研究室という世界から一歩外へ「自走」し、LabBase就職という窓口を通して外の世界と対話してみてください。その先には、あなたの専門性を「面白い!」と言ってくれる、意外な出会いが待っているはずです。
こちらの体験談が参考になった方は、ぜひLabBase就職でプロフィールを更新し、興味ありを押してあなたを待っている企業からのスカウトを受け取ってみてください。
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