高専から大学院へ:経営工学系修士が大手機械・事務用品メーカーを選ぶまで

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LabBase Media 編集部

高専から大学院へ:経営工学系修士が大手機械・事務用品メーカーを選ぶまで

「優れた技術があっても、社会的な価値として認められなければ、それは趣味に終わってしまう」。高専時代からロボット制作に没頭し、その「作り手」としての限界を感じたCさんは、技術を社会に届ける術を学ぶため、経営工学の道へ進みました。 しかし、研究と授業に追われる日々の中、ふと周囲を見渡せば、すでに動き出している友人たちへの焦りが募ります。「何から手をつければいいのかわからない」。そんな迷いの中から始まった彼の就活は、スカウトという「予期せぬ出会い」と、自身の徹底した「優先順位付け」によって、理想の一社へと収束していきました。これは、技術と経営の狭間で揺れながら、自らの「働く場」を定義し直した一人の理系学生の記録です。 【この記事でわかること】 ・高専から大学院へ: 技術を「社会実装」するために選んだ、経営工学という戦略的な選択。 ・LabBase就職の活用法: 平均の5倍に達するスカウト獲得と、研究時間を確保するための「選考優遇」活用術。 ・意思決定の軸: 「働く環境」が創造性に与える影響を重視し、最終的な一社を見極めたプロセス。



「作る」だけでは届かない。経営工学へ転じた理系の覚悟


──まずは、これまでの歩みと研究について教えてください。


Cさん:根っこは、小学生の頃から図工や工作が大好きだったことにあります。中学生で「自分でロボットを作りたい」と思い、一年生からロボット制作に没頭できる高専に進学しました。高専では、人間の指の動きを再現するような複雑なワイヤー駆動ロボットの研究を3年間行いました。


ただ、5年間ロボットを作り続ける中で気づいたんです。どれほど優れた技術を開発しても、それが社会に価値として認められ、普及しなければ、ただの自己満足で終わってしまうのではないかと。その「技術を社会に普及させるプロセス」を学ぶために、あえて工学だけでなく経営も学べる大学院へ進学しました。現在は、配膳ロボットや警備ロボットなどの「サービスロボット」を、人々が心理的にどう受け入れるかという「受容度」の研究をしています。


知識ゼロ、情報ゼロ。「ギフト券」から始まった逆転劇


──就活を意識し始めたのはいつ頃でしたか? また、当時の心境は。


Cさん:本格的に意識したのは大学院に入学してすぐ、4月の下旬頃です。当初は「夏くらいから始めればいいかな」と楽観視していたのですが、周りにはすでに動いている人もいて、正直かなり焦りました。


特に、私の専攻は少し特殊で、周囲にメーカー志望の友人が少なかったんです。情報が入ってこない孤独感もありましたし、そもそも「ES(エントリーシート)」や「GD(グループディスカッション)」といった言葉の意味すらわからない状態からのスタートでした。何から手をつければいいのか全くわからず、漠然とした不安を抱えていましたね。


きっかけは、研究室の先輩から「一旦これ登録しとけ」とLabBase就職を紹介されたことでした。最初は先輩のギフト券目的だったんですが(笑)、プロフィールを埋めておくと、自分では見つけられなかったような企業から次々とスカウトが届くようになったんです。自分を求めてくれる企業が可視化されたことで、「自分にも市場価値があるんだ」と少しずつ自信を持てるようになりましたね。


「15社のES」を捌いたのは、大学院で学んだビジネスの鉄則


──非常に多忙な中、15社ものES提出をどう乗り越えたのでしょうか。


Cさん:6月から7月にかけて、インターンの締め切りが重なった時期が一番の正念場でした。大学院の授業は毎日あり、課題も手を抜けない。就活のために寝る時間を削る日もありました。


そこで生きたのが、授業で学んだ「優先順位の立て方」です。志望度の高い企業は徹底的に作り込み、そうでない企業はこれまでの内容を転用するなど、リソースの配分を明確にしました。また、「いつまでに、どのESの、どの項目を終わらせるか」を細かくスケジューリングすることで、思考停止に陥るのを防ぎました。


加えて、LabBase就職経由のスカウトには「ES免除」などの優遇がついていることもあり、それが研究時間を確保するための大きな武器になりました。忙しい理系学生にとって、こうした「特別ルート」を戦略的に活用することは、もはや必須だと思います。


創造性を削りたくない。年収よりも「働く環境」を選んだ理由


──インターンを経て、Cさんの「軸」はどう変化しましたか。


Cさん:夏に6社のインターンに参加したことで、自分の「やりたいこと」がより具体的になりました。当初は年収や勤務地も気にしていましたが、実際に現場を見て感じたのは、「ものづくりへのモチベーションを保ち続けられる環境か」という点が自分にとって最も重要だということです。


特に重視するようになったのが「職場環境」です。単なる綺麗なオフィスというだけでなく、フリーアドレスやフレックス制度、カフェのような空間など、社員の創造性を刺激する仕組みがあるか。また、そこで働く人たちが「ものづくり」に対してワクワクしているかどうかを、オンライン懇親会やオフィス見学を通じて見極めていきました。


夏の辞退から始まった、第一志望との「冬の再会」


──最終的な意思決定、そして納得の形について教えてください。


Cさん:実は、現在第一志望としている企業は、夏のインターンを一度辞退してしまった会社なんです。所用のため辞退してしまったのですが、先ほどもお話した通り、他社の夏インターンを通して自分に合う企業の輪郭が明確になり、その企業が自分に合うと確信したため、冬インターンに参加しました。


そこで実際にオフィスを訪れ、オープンラボなどを見た瞬間に「ここで働きたい」と直感しました。自分のこだわりが強い分、企業探しには苦戦しましたが、早めに動き出し、スカウトを通じて多くの企業と接点を持ったからこそ、最終的に「自分が本当に大切にしたいこと」に辿り着けたのだと思います。現在は早期内定を複数持ちつつ、この第一志望の選考に全力を注いでいます。


後輩へのメッセージ


──これから就活を始める後輩たちへ、メッセージをお願いします。


Cさん:とにかく「早めに動くこと」、これに尽きます。大学院での研究は大切ですが、気づいた時には選考が終わっていた、という状況が一番もったいない。まずはLabBase就職のようなツールを使って、自分の市場価値を確認するところから始めてみてください。


また、企業選びに迷ったら、自分の「軸」を信じること。私のように「職場環境」といった、一見すると本質的ではないように思える部分が、実は長く働く上で最も大切な要素になることもあります。焦らず、でも着実に、自分だけの納得できる場所を見つけてください。


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編集後記


Cさんのインタビューを通じて印象的だったのは、高専時代に培った「エンジニアとしての純粋な情熱」と、大学院で学んでいる「経営者的な冷静な視点」の絶妙なバランスです。


彼は、自分の技術を盲信することなく、「どうすれば社会に受け入れられるか」という問いを常に自分に投げかけていました。その姿勢は、就活においても「自分がどう評価されるか」だけでなく、「自分が最も力を発揮できる環境はどこか」という健全な自己中心性へと繋がっています。


理系学生にとって、研究と就活の両立は永遠の課題ですが、Cさんのように「授業で学んだ優先順位付けを就活に転用する」 といった柔軟な姿勢こそが、納得感のあるキャリアを切り拓く鍵になるのではないでしょうか。


こちらの体験談が参考になった方は、ぜひLabBase就職でプロフィールを更新し、興味ありを押してあなたを待っている企業からのスカウトを受け取ってみてください。


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ライター
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