システム開発で北海道に貢献
――入社までの経緯やSCSK北海道を選んだ理由を教えてください。
石田：大学院で情報システムを専攻し、美術館の照明の違いによる絵画の見やすさや注視率を研究しました。
就職活動では仕事のやりがいに加え、「チームらしさ」があり、自分の価値を発揮できる組織体制の会社を検討。その中でもSCSK北海道は、地元・北海道のクライアントへの積極的な貢献と、自分の意見を言いやすい規模感に魅力を感じました。
実際に入社後、先輩から意見を求められる機会が想像の何倍もあり、社内での発信のしやすさを実感しています。
大舘：私も北海道出身で、地元密着型の事業や会社で地域貢献がしたいと考え、ものづくりにも興味がありました。説明会で知った当社はまさに自分の思いに合致した会社で、従業員の話を聞いた際の雰囲気や価値観も自分に合い、「ここなら長く働けそうだ」と感じたことが入社の決め手でした。
――入社から現在までにどんな業務を経験しましたか？
石田：最初は、点検業務を効率化する当社製品「CHECKROID」のアプリ開発に半年ほど従事。その後、大手家具販売企業のECサイトの保守・運用と独自アプリの開発を行うプロジェクトに移り、現在はシステム開発とプロジェクト管理の両方を担当しています。
大舘：私は現在入社11年目で、最初の8年半はエンジニアとして開発業務にあたった後、人事部門に移りました。エンジニア時代は小売業などのお客さまの案件で、ECサイトや顧客管理システムの開発、発注システムの保守など幅広い業務に携わり、東京への長期出張もありました。
――SCSK北海道には、どんな動機で入社する人が多いのでしょうか？
大舘：地元密着の特徴に加え、スマートフォンアプリやAIなどの技術を駆使した事業を魅力と捉え、地元で働きたい人も、北海道に魅力を感じて道外から来た人もいます。当社が住友商事系列であることや、待遇面の充実も入社動機の一つになっていますね。
優れた製品づくりは、従業員の健康あってこそ
――SCSK北海道のエンジニアは、どのようなステップで成長していきますか？
石田：私はもともとコードを書くことが好きで技術面の抵抗はありませんでしたが、入社後にチームで働く意義と、自分がどう振る舞うべきかを考えるように。10人中10人がコードだけ書く人では仕事が回らないので、チームの役割や管理について勉強しながら、少しずつステップアップしてきました。
大舘：入社後は半年間の新人研修でシステムの開発・製造部分の作る、動く、検証するというプロセスを体得し、開発プロジェクトに配属されます。
経験を重ねて、開発の上流の「どんなシステムを作るか」「どんな機能がいつまでに必要か」をお客さまと考える戦略領域も担当。そうしたスキルを磨いて、最終的にプロジェクトリーダーやマネジャーなど管理業務へとステップアップしていきます。
コードの書き方は独学でできても、技術の活用方法は仕事を通してこそ学べるもの。すでに技術力のある人なら、お客さまの求めるシステムの提供方法を学ぶステップにどんどん進んでほしいです。
――従業員目線で見たSCSK北海道の「魅力」は何でしょうか。
石田：自分が育った北海道のお客さまと仕事ができることは大きな魅力です。お客さまが北海道のスポーツチームのスポンサーをしていたり、北海道から世界へとビジネスを成長させていたりするので、そのサポートを通じて地元への貢献を実感できます。
働きやすさの面でも「しっかり休む」「この日は定時に帰る」といった働き方が風土として定着し、労働環境に気を回さず仕事に集中しやすいです。有給休暇は入社1年目から年20日付与され、計画的に月1〜2日ずつ使ってプライベートを楽しんでいます。
大舘：「有休の全日取得」は会社として呼びかけていて、2021年度実績では全社平均で約9割の消化率となりました。休みにくい・帰りにくい空気もないのが当社の特徴です。
当社は現在180人ほどの従業員規模ですが、1万人規模の大企業である親会社とほぼ同等の福利厚生制度を整備し、安心して産休・育休を取れる環境もあります。
給与は院卒の初任給が約27万円と、私が知る限り北海道でこの水準の会社は珍しいといえます。加えて、北海道は物価も安く家賃は東京の半額程度なので、実質的な生活水準は都内の大手企業勤務と同等かそれ以上だと思います。
当社の従業員は、早い人だと20代のうちから結婚・出産を経て家族で暮らす、車を買ったり趣味に没頭する、一軒家を建てるなどそれぞれの生活を満喫しています。待遇も充実しており、「この会社なら長く働けそう」と考えることができ、ライフスタイルの選択肢が増えるのだと思います。
――理想的なワークライフバランスで、働く人の幸せを支えていることがうかがえます。
石田：従業員のヘルスサポートの仕組みもあり、「Pep Up」というアプリで楽しみながら健康管理や運動不足解消ができます。
大舘：当社は「従業員が健康でないと良いものを提供できない」と考えています。健康を意識して働いてほしいので、さまざまな取り組みを行っています。
例えばチーム対抗の社内ウォーキングラリーで平均歩数を競い、上位になるとグループ会社で育てた野菜セットがもらえるイベントを実施したり、健康に関する各ミッションをクリアすると、賞与に上乗せしてインセンティブを支給したりする施策も実施中です。
技術コンテストで実感した「視点の変化」
――仕事のやりがいを感じるのはどんなときでしょうか。
石田：システムやアプリなど「もの」が完成する喜びは毎回格別で、自分のかわいい子どもを育てるような気持ちです。北海道をはじめ全国のお客さまから必要とされ、その仕事を自分が引き受ける責任はやりがいにも直結します。
大舘：自分がプログラミングしたものが正しく動き、お客さまに使ってもらえる喜びがやりがいの起点です。最終的に当社製品がお客さまの業務を改善し、そのビジネスが北海道で展開されれば、間接的に地元への貢献にもなります。
地方のIT企業は他社の下請けを担う例も少なくありませんが、当社は直接取引がベースで、お客さまと顔を合わせて仕事をする機会が多いです。納品後に感謝の言葉を直接いただくこともあり、直接的な貢献を実感できますね。
――直接取引が基本であることでビジネスの視座も高まり、早い成長が期待できそうです。
石田：⾃律型IT⼈材育成のための「テクのこ」という社内技術コンテストに参加するたび、自分の成長を肌で感じます。
学生時代のハッカソンでは面白さやアイデアを重視していた自分が、今は「損益分岐点はどこか」「想定通りの市場のニーズがあるか」など目線が客観的かつ広範になっていて、総合的にスキルアップしているのが分かります。
大舘：一般的に大企業では企画全体を見渡す立場になるのに時間がかかりますが、当社は中小規模で年功序列制度もないので、やる気を持って成長すれば若手でも相応のポジションに就けます。
早い人は1、2年目からチームリーダーとして数人のメンバーを束ね、お客さまの喜びやニーズを「自分ごと」と捉えてチャレンジができます。
――今後、SCSK北海道で追求したい野望はありますか？
石田：自社でベンチャー的にアプリを製作・販売して収益化のノウハウも獲得したいですし、産学連携の一環で実施している、北海道大学でのプログラミング教室の取り組みにも携わりたいです。自分の武器であるプログラミングに、プラスαの価値を組み合わせた仕事をしたいですね。
大舘：今後5〜10年で当社はビジネス領域をどんどん拡大していく計画で、初挑戦の領域が加わるにつれて従業員と働き方の多様性が広がると思います。そこに向けて、より働きやすく、より当社に愛情を持ってもらえる環境と人事制度を整えていきたいです。
スキル重視の採用コースで切磋琢磨できる環境を
――新卒採用では「Techコース」も設けられています。どんな採用選考なのでしょうか？
大舘：同コースでは2022年卒向け選考から、プログラミング技術を持ち、ITで北海道に貢献する意欲のある人を全国から募集しています。
言語への深い理解と新技術で事業の幅を広げてくれる人、場所を問わず地域に密着して働きたい人、自分の技術がどこまで社会で通用するか試したい尖った人にぜひ受けてほしいです。
同コースの内定者の1人は、応募時点で一度も北海道を訪れたことがなかったものの、選考方法が「Web上で受験できるプログラミングスキルチェック、適性試験、プレゼン」の3つと実力重視なのを知り、「絶対受けたい」と思ったそうです。異なる選考ルートで人材の多様性が深まり、切磋琢磨する環境ができればと考えています。
――最後に、一緒に働きたい人材像をお聞かせください。
石田：尊敬する先輩に共通しているのは、自ら学ぶ意思を持ち、意見をしっかり発信できること。既存の考えが全てと思わず「こういう考えもあると思うのですが」と柔らかく発言できる人間力は、エンジニアの成長の余地でもあります。先輩後輩を問わずそういう人と働きたいですね。
大舘：受け身でなく、一つひとつの業務に明確な目的意識や考えを持つ人は活躍できます。さらにイノベーションに積極的で、チームやお客さまとのコミュニケーションも大切にする人が理想です。
当社は、待遇や働きやすさという安定した土台があるからこそ、仕事はルーティンではなく次々と新たな挑戦ができる会社。現状に甘んじず、変化を恐れないマインドを持つ人にぜひ来てほしいです。
※所属・内容等は取材当時のものです。(2022年公開)
編集後記
クライアントとの直接取引、地元企業との距離の近さなど、相手の顔が見える働き方はSCSK北海道の人と組織の成長の糧となっている。技術への意識が高い学生がシステムエンジニアとして飛躍するためには、同社の安定した環境とチャレンジの可能性は大きな魅力といえるだろう。同社のビジネス拡大とともに歩みながら、自身の視点やキャリアもぜひ磨いていってほしい。
