世界トップレベルのプリント基板メーカー

――まずお二人の自己紹介をお願いします。
石原:2007年にキャリア入社し、今年で16年目です。現在は商品技術部で部門長を務めています。付加価値の高い製品を提案したり、お客さまと共同開発したりする部門ですね。
青木:私は2008年に新卒入社しました。大学時代は山梨大学の大学院で応用化学、特に液晶ポリマーや平滑ガラスへのめっき触媒に関する研究をしていました。この「めっき」はプリント基板を作るのに絶対に必要な技術です。就職活動では研究していた分野を活かすため、プリント基板業界に絞ってみていました。当時は業界のなかでも特にメイコーが成長しており、海外への工場展開なども進めていました。他社と比べて伸びしろがあると感じたことが入社の決め手でしたね。
現在は石原と同じ商品開発課の担当係長として、新規構造のプリント基板や新規工法の開発に携わっています。具体的には部品内蔵基板や厚銅基板といった基板類の開発、プロセス開発などの実働とマネジメントをしています。
――続いて、メイコーの事業概要を教えていただけますか?
石原:メイコーはプリント基板の設計から開発、製造販売をメイン事業としています。プリント基板とは、あらゆる電子機器に使われる電子回路の設計で欠かせない電子コンポーネントのこと。これを使うことで電子回路の小型化が実現でき、最小限のスペースで配線を実装できるメリットがあります。
メイコーではスマートフォン向けの高密度・高機能なプリント基板や、自動化運転の実現に向けた高周波対応の基板、自動車のエンジンルームや太陽光発電装置、過酷な環境に耐えうる高放熱・大電流基板など、世の中の進化やニーズに応えるプリント基板の設計・製造に取り組んでいます。プリント基板メーカーとしては国内No.1、世界でもトップレベルのシェアを誇っており、製造拠点として国内に4カ所、国外は中国・ベトナムに計5カ所の工場を構えています。
また、付随する電子関連事業も手掛けており、最近特に力を入れているのがODM/EMS事業(開発製造受託サービス)です。これはお客さまのニーズに柔軟に対応するため、企画設計から開発、製造、部品調達、実装、検査、出荷まですべてのプロセスを一元化させるワンストップのサービス。メイコーの強みといえる事業となっています。
成長し続ける半導体市場への新たな挑戦

――新規参入する半導体パッケージ事業について、石原さんから教えてください。
石原:メイコーの売り上げは車載基板が50%、スマートフォンなど通信系基板が30%となっており、車載基板は国内No.1のシェアを誇っています。これらに次ぐ3本目の柱として準備を進めているのが半導体パッケージ事業です。
半導体パッケージとは、半導体チップ(ICチップ)を物理的にカバーするもので、他の電子部品とともにプリント基板に実装されます。半導体チップを基板に載せるためには、プリント基板、モジュール基板、そして半導体パッケージ基板の3つが不可欠。これら3つを自社で製造できる技術があるのがメイコーの強みであり、自信をもって新規参入できる理由でもあります。
――半導体パッケージ事業に参入することでどんなメリットがあるのでしょうか。
石原:半導体の世界市場規模は2022年で6000億米ドルとかなり巨大で、長期的にみて今後もますます成長していく分野です。パソコンやスマートフォン、車などさまざまな電子機器に使用され、需要が伸びていくと考えられるためです。
半導体パッケージ基板はほかの基板と比べても技術的に最先端で、製造にはレベルの高い装置とそれを管理するシステムが必要です。このために、ベトナムと宮城県石巻市に半導体パッケージ基板のための製造工場を新設しました。ベトナムではメモリー向け、石巻ではプロセッサー向けをメインに製造していく予定です。
初期投資は必要ですが、高い品質基準の半導体パッケージ基板を製造できるようになれば、その技術をプリント基板やモジュール基板といった他の製品設計に活かすことも可能。他社との差別化にもつながり、メリットは大きいと考えています。
エレクトロニクス製品の要となるプリント基板の開発に携われる誇り

――日々の業務でどんなことにやりがいを感じますか。
青木:開発という職業柄、未来の新しい技術にいち早く触れることができます。現在の開発が将来的に最先端の機器に採用されると想像すると、やりがいを感じますね。
以前、電気自動車の部品の一部としてプリント基板の開発に取り組んだことがありました。子どもの頃の自分にとって「電気で動く自動車」は未来の乗り物です。幼い頃にあこがれた近未来に近いものの開発に仕事として関わることができたのは、夢がかなったみたいでうれしかったですね。
石原:期間が長いものだとメーカーとの共同開発に7~10年ほどかかるものもあります。開発品が車やスマートフォンなどに採用され、量産されるようになるととてもうれしいですね。基板は分解しない限り目で見て確かめることはできませんが、「重要な部品を作っている」という誇らしさはあります。
――入社したからこそ分かるメイコーの魅力を教えてください。
青木:常に新しい挑戦ができることです。未来の技術を実現するような基板を考えながらチャレンジしていくことに魅力を感じています。
また、風通しが良い会社だと感じますね。私が所属している商品技術部でも上司との距離が近く、困ったことがあっても気軽に相談できます。働いている人同士で趣味も近いので、例えば石原さんと『機動戦士ガンダム』についてプリント基板の技術と関連づけながら話すこともあります。
石原:その話はしなくていいよ、恥ずかしいから(笑)。メイコーと他社との大きな違いは、成長戦略を基盤として持っていて、会社を大きくしていくためにはどうしたらいいかを常に考えていることです。会社の成長には事業規模の拡大が不可欠で、半導体パッケージ事業もそのために生まれました。会社の成長戦略に沿って事業が動いていくのは、競合他社と比べてもあまり見ないのではないかと思います。
成長戦略という大きな指針があるので、社長から従業員まで全員同じ方向を向いて動けています。そして動くための支援もしてくれるところは良い会社だと感じますね。攻めの姿勢を大切にしているので、積極的に意見も言いやすいです。
――海外勤務があるのもメイコーの特徴です。お二人も経験があると伺いましたが、いかがでしたか?
青木:私は入社後の最初の配属が海外工場でした。出張では、メイコーの拠点がある中国やベトナム、お客さまがいるアメリカやドイツ、韓国などに行くことが多いです。
知らない土地へ行って生活をしながら仕事もすることに、最初は不安もありました。ですが実際に飛び込んでみると、メイコーでは会社に通訳の方もいますし、仕事面で言葉の不自由さを心配することはありませんでしたね。
石原:考えすぎて行動できなくなるのが一番よくないと思うんです。行けば行ったなりにさまざまな経験が得られますし、最初は戸惑っても次第に慣れてきて楽しい部分も見つかるでしょう。あまり考えすぎず、国内外さまざまな土地へ行ってみてほしいですね。
世の中は着々と変化していて、私たちが取り組む事業も変化しています。入社する学生の皆さんにも、世界各地での勤務を変化の一つとして楽しんでいただきたいです。
間違っていても、まず自分の意見を言える人が伸びる

――メイコーにはどのような人材が向いていると思いますか。
青木:メイコーは新しいことに手広く挑戦していく会社です。未経験の分野に挑戦することにも抵抗がない方と一緒に働きたいですね。
石原:競合他社がいるなか切磋琢磨していかなければならないので、チャレンジ精神を持っている方、自分の意見を言える方と一緒に仕事がしたいですね。意見が間違っていてもいいんです。自分の意見を言葉にして、会話しながら考えていける人の方が伸びますし、理解も早いです。
――就職活動中の学生へメッセージをお願いします。
石原:一度入社したら定年まで勤めなければならないという時代でもないので、広く情報を収集して自分に合う会社を見つけることが大切です。そして合わないと思ったら、また次を探せばいい。気軽に就職活動に臨んでほしいですね。
青木:今まで経験したことのない就職活動に挑戦し、大変なことや知らないことがたくさんあって不安だと思います。どういう会社なのか、どういうことをすればいいのかをよく調べ、考えながら就職活動を頑張ってほしいです。
そのなかで、挑戦し続ける攻めの会社であるメイコーを選んでいただけるとうれしいです。ぜひ一緒に働きましょう。
編集後記
基板分野ではすでに売り上げ業界トップを獲得しているメイコーだが、現状に満足せず、ひたむきに新事業に乗り出す姿勢が印象的だった。その攻めの姿勢は、どんな専攻であってもテーマにこだわりを持ち、試行錯誤しながら研究に励んできた理系学生なら共感できるのではないだろうか。技術者として挑戦し続けたい学生は、ぜひメイコーに応募してみてほしい。
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※所属・内容等は取材当時のものです。(2023年5月公開)
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