スマートファクトリーとシーメンスの役割とは
工場における生産管理などを、今までより圧倒的に効率化してお客様のビジネスの成長に貢献するー私が担当するMOM (Manufacturing Operations Management) は、このような役割を担っています。
製造業でもDX (デジタル・トランスフォーメーション) の波が訪れ、「スマートファクトリー」というキーワードにも注目が集まっています。生産に必要なデータを有機的につなげ、生産スケジュールを最適化し、商品を予定通り市場に投入することがこれまでも重要視されていましたが、DXによってこの流れがより加速していると感じています。
このような流れの中で、シーメンスの存在感は年々高まり続けています。シーメンスは、これまで製造業の企画・開発・設計を主に対象とした「PLMソリューション」に強みがありました。しかし、今後はMOMソリューションと連携を図り、企画から生産まで一気通貫でデータをつなげて、これまで以上に価値を提供できるようお客様を支援しております。これは今後シーメンスの強みとして、より際立つでしょう。
生産現場で必要となるデータは多岐に渡ります。製品の設計データはもちろん、ラインなどで働く方々への作業指示、歩留まりなど品質に対するフィードバックや生産装置の稼働状況など挙げればキリがありません。これらのデータを人の手だけで処理して、最適な生産計画などを立案するのは、非常に困難であるといえます。
しかしながらMOMを活用すれば、全ての製造プロセスを統合し可視化させることにより、最適な生産計画の立案が効率化できるだけでなく、在庫管理や装置の保全や品質管理に関わる情報などを適切に管理できます。これは、今まで提唱されてきたMES (Manufacturing Execution System) よりも広い範囲をカバーし、生産現場の変革に一役買うことができるのです。
MOMを活用して、工数と余剰在庫を削減する
実際、シーメンスのMOMがお客様の生産現場を大きく変えた事例があります。例えば、工作機械などの製造を手がけるメーカー様では、生産計画の立案やそれをラインの方々へお伝えするのに、およそ150枚のExcel帳簿を使っていました。また、生産計画の立案が属人化し、各部門の調整がうまく進まず中間在庫の持ちすぎなどが問題になっていました。
そこでシーメンスのMOMを導入して、今までExcelでバラバラに管理されていたデータを集約することにしました。これにより、必要な情報にいつでもアクセスができるようになっただけでなく、生産計画の立案も特定社員の属人化を防げるようになりました。さらにシステムにデータが一元化されたことにより、工程情報の登録が容易になり、作業の進捗や装置の稼働を可視化させたことで、より深く製造プロセスの分析がしやすくなったおかげで、適切なPDCAを回すことができ、生産現場を改善し続けられるといったメリットもあります。最終的にこのお客様は、MOMを導入後に1ヶ月あたり約160時間の工数削減が実現し、余剰在庫の削減にも成功したので、導入効果は充分にあったと言えるでしょう
また別の自動車サプライヤー様では、生産に関する「トレーサビリティー」がMOMによって実現しました。このお客様は、欧米の自動車メーカーからの要求が増え続け、これに応えるためトレーサビリティーの強化が急務となっていたのですが、これまでのように収集した情報をExcelや紙に手作業でまとめ、クライアントに提示するというやり方に限界を感じていらっしゃいました。そこでシーメンスのMOMの導入に踏み切り、課題であった生産プロセスのトレーサビリティーの実現を果たし、工程が可視化されたことにより、より高度な品質管理の実現を達成されています。
また、シーメンスのMOMはアメリカの医療機器の品質に関するFDAの基準に準拠しており、お客様のビジネスにおいても、今ではMOMを使用することは大きな強みの1つとなっているようです。またスケジューリングや装置の稼働情報が自動的にMOMに紐づくため、収集にかかる手間を大幅に削減できるという効果もあります。
率先垂範でMOMを積極的に活用。そのノウハウをユーザーへ展開する
シーメンスは、ものづくりを行うメーカーとしてもグローバルでビジネスを展開しており、その製品を生産するドイツの工場で、MOMの新たな活用方法を常に模索しています。その工場では「マス・カスタマイゼーション」を掲げ、およそ1500種類もの製品を日々自動で生産しています。欠損も100万個に1個で、高品質な生産現場を構築しています。
これからの時代にふさわしいスマートファクトリーはどうあるべきか考え抜き、それを自らが開発したソフトウェアを自らの工場で積極的に活用し、選りすぐりのノウハウをMOMのユーザー様へ展開する~これを率先垂範で実践できるのがシーメンスの強みであり、これによりお客様からの信頼も得られると考えています。
シーメンスは、これまでソフトウェア開発におよそ1兆円投資してきました。そして、今後もその投資は続きます。さらに、MOMをお客様に展開するには、新たな人材が欠かせません。MESなどに精通した方はもちろん、生産現場でPLC (Programmable Logic Controller ) の経験を持つ方にも、ぜひシーメンスの一員になっていただきたいです。これにより、さまざまなバックグランドを持ったメンバーの知見が掛け合わさり、お客様にとって価値ある提案とソリューションの提供が実現できると考えています。
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※所属・内容等は取材当時のものです。(2023年8月公開)
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