市町村を支えるファシリティマネジメント。キーは「双方向的コミュニケーション」
──まずは、地域科学研究所の事業と、入社してから今までどのような仕事に携わってきたかを教えてください。
弊社は、地方公共団体(市町村)のシステム設計・構築・改修などを通して、地方都市のまちづくりに貢献している企業です。入社当初は、市町村の財務書類の作成支援システム開発を担当。その他には、市町村の公共施設を管理するシステムの開発や導入にも携わりました。
そこから公共施設などの運営を支えるシステム、いわゆる「ファシリティマネジメントシステム」に関わりたいと思うようになり、現在はその開発に携わっています。クライアントが必要とするサービスの開発を担うのが私の役割です。
──ご自身の進みたい方向に沿って着実にステップアップされてきたんですね。現在の業務のやりがいや面白さは、どのようなところに感じますか?
市町村にて整備をしている情報をもとに、リスク管理を含めてクライアントのサポートを行えることです。依頼された市町村の規模や予算を踏まえ、今後どの程度の改修が必要になるかを推計し、クライアントが希望する状態に達するための計画を立てる。その技術的支援にやりがいを感じます。大学時代、プログラミングを学ぶ傍ら学部と院で統計学を専攻していたので、統計の知識が業務に活かせているのはうれしいですね。
また、私はコーディング自体が大好きな根っからのエンジニア気質でもあるので、システムの設計や開発に携わること自体に面白さを感じています。「エンジニアリングが好きかどうか」は、この仕事をする上でかなり重要です。
──システムエンジニアとしてファシリティマネジメントに関わる上で、特に重要だと感じる能力はありますか?
業務の垣根を超えたコミュニケーション能力です。弊社はまちづくりを総合プロデュースするため、エンジニア同士はもちろん、まちづくりディレクターとも協業します。双方向的に理解し合えるコミュニケーションを心がけています。
それから、現場の声をシステムに反映させるのも重要な役目の一つ。ペアやチームで動き、クライアントとも多面的なコミュニケーションをとれるよう積極的に働きかけています。
──クライアントが地方公共団体(市町村)という性質上、業務上で特に注意をしていることなどはありますか?
難しい内容をなるべく分かりやすく伝えることですね。市町村のシステム導入にあたって、最終的な判断を下すのはシステム設計・開発になじみがない方々です。そういった方々にシステムについてきちんと理解して検討してもらうために、難しい用語を使わずになるべくかみ砕いて伝えるよう意識しています。
それから意外と重要なのが、私たちの熱意を伝えること。その地域がどれほど好きで、どれほど良くしたいと思っているかどうか、包み隠さず伝えるようにしています。現場で仕事をしていると、熱意は人を動かすと感じる瞬間は多いですね。
社員を育てるのは、世界規模の教育サポートと充実した福利厚生
──地域科学研究所を志望したきっかけは何だったのでしょうか?
私の出身は、少子高齢化の進んでいる地域です。子どもの頃は、隣同士に建てられた幼稚園と老人ホームの園児と高齢者が日常的に交流する光景を見ていました。そうした地域で育ち、「さまざまな人が共存できるまちづくりに携わりたい」と思ったのが、地域科学研究所を志望した理由です。
──就活の際は他の企業も考えたかと思いますが、地域科学研究所への入社の決め手は何でしたか?
「システム開発ができる」「地方で働きたい」という2つの条件を満たしていたこと。そして、地域科学研究所が掲げる「私たちは社員の幸せを通して、お客様の幸せ、取引先の繁栄、会社の繁栄を実現します。」という理念に引かれたからです。社員を大切にする姿勢を会社全体から感じられたことが決め手でした。
──自社ホームページでも、育成環境や福利厚生の充実を全面的に押し出していますよね。
はい。特に社外研修の充実度は素晴らしいと思います。東京で行われるIT系の研修には毎年参加しますし、AWSの研修に参加するためにアメリカまで行かせてもらいました。技術に関するフォローアップはかなり手厚く行われており、技術力では都心部のIT企業に決して引けをとりません。
また、福利厚生に関連して、役職に関係なく休暇がとても取りやすい環境だと思います。子どもの入学式や卒業式などのイベントがあれば、社員は休みを取るのが普通。むしろ社長から「行ってきなさい」と勧められますね(笑)。ワークライフバランスは間違いなく保障されていると感じます。
──素晴らしいカルチャーですね。社内も、打ち解けたアットホームな雰囲気なのでしょうか?
そうですね。社内でさまざまな人とコミュニケーションをとる機会が頻繁にあるので、職種の壁を超えて話しやすい空気は常にあります。いつも情報が共有できているので、何かあってもすぐにサポートしあえる安心感があって心強いです。
それから、社長や会長を含めた全社員が、おのおのの社員が提出する日報を見られる仕組みも、他社ではなかなかないのではないでしょうか。日報の中の「業務提案事項」という欄では、会社をより良くするためのアイデアを誰でも提案することができます。実際、提案に対して会社側が動き、実現したケースもありました。
こうした取り組みもあって、社員と社長の距離も近く、廊下ですれ違ったときにも気軽に会話をしている光景が日常です。
──100人近い規模でここまで社長と社員が密に関われる企業はなかなかありませんよね。業務外でも何か交流の機会はあるのでしょうか?
社内イベントを年に何回か実施したり社員旅行もあったりと、交流の機会は多いと思いますね。新入社員が入ってきたら、歓迎会に加えボウリング大会で歓迎します(笑)。
また、西日本を中心に8つある弊社の事業所の全社員が集まる「全体会議」を年4回開催。まちづくりに関するグループワークやフィールドワークを共同で行っています。普段は顔を合わせない仲間たちと一緒に町を歩きながらまちづくりのアイデア出しをするのは、とても刺激的な時間です。社員同士があらゆる角度からつながりやすい環境は、弊社の大きな魅力だと思います。
東京に埋もれたエンジニアでいいの? まちづくりへの熱意が人を成長させる
──人のつながりを感じられる環境なんですね。地域科学研究所には、どのような人がフィットすると考えますか?
システムエンジニアとしての技量も大切ですが、まちづくりが好きで、地域を良くしていきたいという熱意が重要だと思っています。私が今の仕事に熱中できるのは、結局のところ、まちづくりが好きだから。好きだからこそ、エンジニアリングの知識を効率的に身につけられるし、市町村に対しての熱意をもって関われるのです。
加えて、したいことにチャレンジできる機会は多いので、頭を働かせながら常に行動に移せるような人だと、より成長しやすいと思いますね。
──地域科学研究所のエンジニアにはどのような素養が必要と考えていますか?
今後、弊社が事業を拡大していくにあたり、AIに関する知見がある人が来てくれるとうれしいですね。しかし、技術は手段にすぎないので、専攻分野は何であれ、物事の本質を捉えて課題解決できる思考力があることが最も重要だと感じます。
あと、東京の大手IT企業を受けている人は、ぜひ弊社も候補に入れていただきたいです。大企業のシステムエンジニアは、若いうちはテストばかりやらされたり、大きな事業の一部分だけを担当したりと、業務領域が限定されるようなケースが多いと聞いています。
しかし、才能をどんどん伸ばしていくべき20代前半に、そんな仕事だけで本当に満足できるでしょうか。弊社では若手のうちからクライアントの実案件を任せ、エンジニアリングスキルだけでなく、コミュニケーション力やビジネスの力量を磨くことができます。部分だけでなく全体に関われるので、得られる経験値は相当大きいと思いますよ。
──最後に、今まさに就活真っただ中の就活生に向けて、一言メッセージをお願いします。
手前みそですが、これまで紹介してきたとおり、弊社の成長環境はどんな企業にも劣らないと自負しています。そして、九州は良い土地です。住んでいる人々は温かいし、子育てもしやすく、ご飯もおいしく、都心部にはない魅力がたくさんあります。
地域科学研究所であれば、「行政との仕事」という安定性と「ICTでまちづくり」という挑戦の両方をかなえることができます。ここ九州の地で、一緒に一旗揚げてみませんか?
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編集後記
まちづくりに対する熱い思いや、システムエンジニアという仕事のやりがい、そして何よりも地域科学研究所への愛着が伝わってくる取材となった。地方創生という国ぐるみの大きな目標を達成するためには、優れた技術者の存在は欠かせない。「このまま東京での暮らしを何十年と続けていくのか?」と疑問を抱く優秀なブレーンは、ぜひ地域科学研究所の門をたたいてみてはいかがだろうか。
