技術者として長く活躍できるキャリアを築く。パナソニック アドバンストテクノロジーでものづくりに携わる魅力とやりがい

インタビュー

LabBase Media 編集部

技術者として長く活躍できるキャリアを築く。パナソニック アドバンストテクノロジーでものづくりに携わる魅力とやりがい

パナソニックの本社研究開発部門と連携し、数多くの商品を創出してきたパナソニック アドバンストテクノロジー。近年は活動領域を広げ、さまざまな企業の先行開発を支えている。デジタル家電から車載システム、さらにモビリティやロボティクスの分野へと領域をシフトしながら、技術者として常に最先端のソフトウェア開発を担ってきた大槻浩樹氏に、同社でものづくりに携わる魅力について伺った。 パナソニック アドバンストテクノロジー株式会社: 先進的な技術を通して安全・安心、快適・便利な暮らしを実現する、システム/ソフトウェアの開発会社。運転支援や自動駐車支援システムといった車載ソフトウェアの設計・開発をはじめ、モビリティ、ロボティクス、IoTなど多岐にわたる分野で新規性・難易度が高い開発に取り組んでいる。

人々の生活を支えるものづくりを志し、ソフトウェア開発の道へ


――学生時代のご専門と入社の経緯をお聞かせください。


工学部を卒業し、2001年に新卒で入社しました。大学時代は情報工学や電気電子工学などを幅広く学びましたが、特に関心のあるソフトウェア開発の仕事をしたいという思いがありました。当社を志望したのは、ソフトウェア開発を通して人々の生活を便利にすること、身近にあるものづくりに携わることに魅力を感じたからです。また、当社で働いている大学の先輩に、若手のうちから開発に参画できる環境だと聞いたことも決め手になりました。



――入社後はどんな業務を担当されましたか。


デジタル家電開発からキャリアをスタートしました。DVD/BDレコーダー「DIGA」のデバイスドライバ、ファイルシステム、アプリ開発まで幅広いレイヤーの開発を担当。他にも、デジタルAV家電向けのマイクロコード開発やセキュリティ技術開発、コンパイラ等のツールチェーン開発などを経験しました。
その後、2013年からは車載システム開発にシフトし、運転支援システムの車両制御や画像認識のソフトウェア開発、機能安全・セキュリティ対応などのシステム開発に携わりました。最初に担当したのは自動駐車支援システムの開発です。車両事故の約3割は駐車場で発生すると言われているため、自動車の安全性において駐車支援は重要な技術の一つです。当時はまだ多くの車に標準装備されているような時代ではありませんでしたが、当社はその頃から最先端の技術開発に携わってきました。


――家電から車載システムへと領域がシフトしたことで、困難や苦労はありましたか?


当初は、自動車の制御方法や車載システム全体を理解するのに苦労しました。不慣れな要求仕様を把握したり、車載開発方法を習得したりするために、チームメンバーと共に日々勉強し、理解を深めていきました。
当時はシミュレーション上の開発があまり整備されていなかったため、テストコースに半年ほど詰めて、お客さまと密にコミュニケーションを取りながらソフトウェア開発を行ったことも。開発したソフトウェアを、その場でECU(エレクトリック・コントロール・ユニット)に書き込み、実際に車を動かしながら確認を繰り返したことが記憶に残っています。


――困難を乗り越えるからこそ、完成したときの喜びも大きいのでしょうね。


苦労して開発した車載システムが市場に出たときの達成感は、やはりとても大きかったです。無事に商品化までたどり着いたことが、お客さまの評価と信頼につながり、現在も仕事が継続しています。そうやって関係性が築かれていく過程にもやりがいを感じます。
また、デジタル家電開発を担当していたときは、完成した商品を実際に自分が手に取り、入社時に志した「身近にあるものづくり」に携われたと実感できたことが非常にうれしかったのを覚えています。


先端技術を用いた製品開発に、上流工程から携わる喜び



――現在の業務内容についてお聞かせください。


2020年からモビリティ技術の応用まで範囲を広げ、自動車だけでなく、建設機械や農業機械といった産業機械の自動化・自律化や、工場や倉庫の物流自動化・省人化を担う搬送ロボットの開発にも携わっています。2024年度からは技術開発部門のセンター長に就任し、車載分野や産業・IoTシステム分野、ロボティクス分野の開発推進・マネジメントを担当しています。


――20年以上、技術者として仕事をしてきた大槻さんにとって、この会社で働く魅力はどんなところでしょうか。


当社ならではの魅力は、大きく2つあると思います。1つは、商品を作る上でのシステム全体に携われること。多くのソフトウェア開発会社は、仕様設計に基づいて詳細設計やプログラミングを実施します。そのため、各社に割り振られた一部の工程を担当し、決められた仕様書に従ってソフトウェア開発をするケースがほとんどです。しかし当社の場合は、ソフトウェア開発にシステム設計から携わっています。私たちはお客さまと連携して、商品を「どう作るか」を考え、仕様設計などの上流工程から担います。ソフトウェア開発の一部ではなく、すべての工程を手がけることが可能なのです。
もう1つは、要素技術が非常に優れていること。画像認識技術やモビリティ向けナビゲーション技術、ロボティクス技術、デジタルヒューマン技術など、人との共存ができるロボットや次世代モビリティの普及の実現に欠かせない要素技術において、先鋭的な活動を行っているところが当社の強みです。そのため、技術者が常に最先端の技術を習得し、スキルアップしていける環境ではないかと思います。



――高い技術力の背景には、パナソニックグループとして松下電器産業時代から培われてきた知見の蓄積があるのでしょうか。


そうですね。当社は松下電器産業の研究開発部門直轄のソフトウェア開発会社として創業し、パナソニックグループにおける先端技術開発を、研究開発部門と密接に連携しながら進めてきました。例えば暗号化などのセキュリティ技術は、家電開発を通じて技術やノウハウを継続的に蓄積してきました。それに加えて、モビリティやロボティクスの開発に必要な技術を新たに習得したことで、事業領域を拡大していけたといえるでしょう。


人材育成制度や福利厚生が充実した、働きやすい環境も魅力


――新入社員の人材育成について教えてください。


当社では、入社してから2年間の育成期間を設けています。最初の3ヶ月はパナソニックの研修所で基礎を学び、7月から各部署へと配属されます。配属後は、育成担当の先輩社員とペアを組んでOJT教育を行いますが、特に1年目は実務よりも知識・技術習得を優先しているため、新入社員が安心して働ける環境ではないかと思います。
パナソニックグループの創業者である松下幸之助は、こんな言葉を残しています。「物をつくる前に人をつくる」「事業は人なり」。つまり、「事業は人にあり、人をまず養成しなければならない。人間として成長しない人を持つ事業は成功するものではない」という考え方です。当社の人材育成制度にも、松下幸之助の精神が息づいていると感じます。


――他にも松下幸之助のDNAを感じる部分はありますか?


「日に新た」という松下幸之助の言葉があります。「古きものが滅び、新しきものが生まれる。すべてのものは絶えず動き、絶えず変わりつつある」という「生成発展」の原理に即した経営を行う考え方です。社会の変化を捉えながら、家電から車載システム、さらに広義のモビリティやロボティクスの開発へと領域を広げ、常に最先端の開発を行ってきた当社の技術会社としてのあり方にも通ずるのではないでしょうか。


――パナソニックグループならではの福利厚生制度についても教えてください。


それぞれのニーズに合った福利厚生を選べるカフェテリアプランや、育児や介護といったライフステージに合わせて活用できる休暇制度や両立支援プログラムなど、福利厚生制度が充実しているため、長く働き続けられる環境だと思います。コアタイム無しのフレックスタイム勤務制であることや、年次有給休暇の取得率が高いことも、ワークライフバランスの実現につながっていると感じます。


ものづくりを通して、より安心・安全で快適・便利な社会を実現



――技術者として一緒に働くメンバーに、どのような資質を求めていますか。


画像認識技術やロボティクス技術など、当社の事業領域と関連する専門分野を学んできた学生さんももちろん歓迎しますが、何かの分野に特化していなくても、幅広い知識や突き詰めて考える力など、技術者としての素養のある人であれば活躍していただけると思います。ソフトウェア開発の仕事と直結するのは情報系の学部かもしれませんが、モビリティやロボットを動かすためには物理や電子の知識も必要です。情報工学だけでなく、物理学や電子工学、数学などを専門とする学生さんにもぜひ来ていただきたいですね。


――最後に、理系学生に向けてメッセージをお願いします。


当社は技術に対して非常にこだわりのある会社ですので、ものづくりに携わりたい人、自分の技術を生かしたい人には、とても合っているのではないかと思います。特に近年は、モビリティやロボティクス、IoTソリューションの事業に力を入れて取り組んでいるため、そういった分野に興味・関心のある人は、ぜひ私たちと一緒にものづくりにチャレンジしてもらえたらうれしいです。より安心・安全で快適・便利な社会を共に実現していきましょう。


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※所属・内容等は取材当時のものです。

ライター
藤原 朋
カメラマン
浜田 智則
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企業情報

パナソニックアドバンストテクノロジー株式会社

パナソニックアドバンストテクノロジー株式会社

― 「技術を鍛え、世界で勝つ」 ソフトウェア・システム設計開発 プロフェッショナル技術者集団 ― 弊社は、パナソニック本社傘下のソフトウェア設計開発会社として設立し、様々なパナソニックグループ製品の ソフトウェア設計開発に取り組んでまいりました。 現在は車載インフォテインメント、車載制御分野が中心ですが、建機やロボティクス分野等、新たな分野にも 積極的に挑戦しています。これからの組み込みソフトウェア・システムの設計開発を牽引する会社です。