就活の際,一度は「大企業にしようか中小企業(ベンチャーなど含む)にしようか」ということを考えると思います.また複数の企業から内定をいただき,いざ1つに絞ろうとするときにかなり苦労するという人も多いです.そこで大企業か中小企業かで最後の最後まで悩んだ私の経験を,企業選びの1つの参考にしていただけたらと思います.今回は次の3つのテーマに絞ってお話をします.
【目次】
1. 大企業のメリット・デメリット
2. 中小企業のメリット・デメリット
3. 定量的な企業選び
大企業?それとも中小・ベンチャー?企業選びの「不安」を「納得感」に変える選択の方法
LabBase Media 編集部
就職活動を始めると、業界選びから最終的に就職する「1社」に絞るまで、自分の判断で企業を絞っていかなければなりません。そして、企業を取捨選択していく中で自分の判断に不安を感じる人も多いと思います。 企業選びに自信を持てないまま就職したとて、「これは自分のやりたかったことじゃない。」「違う企業の方が自分の力を発揮できる」と働く上でのブレーキになってしまうかも。 そこで、京都大学大学院・KIRIN内定の20卒学生の方に寄稿を依頼!実際に企業選びに悩み、試行錯誤して見つけた「納得できる企業を選び」の方法を大手/中小で働くメリットデメリットと共に教えていただきました! ━-━-━-━-━-━-━-━-━-━-━-━-━━-━-━-━-━-━

私の考える,大企業のメリット・デメリットを3つずつ挙げます.ただしこれはすべての大企業に当てはまるものではないうえ,学生である私が分かる範囲のものなので,「そんな傾向があるのだな」程度の解釈に留めてください.
ー メリット ー
①:福利厚生が手厚い
大企業のメリットとして多くの人が福利厚生の手厚さを挙げます.家賃補助や通勤手当などは,学生が考える以上にありがたいものになるそうです.例えば大企業Aと中小企業Bの年収が同じだとしても,Aに勤める人のほうが手厚い福利厚生によって手元に残るお金が多いというのはよく聞く話です.
②:規模の大きい仕事に関わることができる
事業の規模が大きいのはやはり大企業ならではの魅力だと思います.自分の仕事によって何千万円,何億円ものコストカットができるというような体験はなかなか中小企業ではできないでしょう.
③:比較的業績が安定している
大企業だから絶対安心というわけではありませんが,業績の安定性は,やはり大企業>中小企業となる傾向にあります.
ー デメリット ー
①:転勤が多い
総合職で入社すると全国転勤が前提となります.1つの場所・地域で暮らしたい人にとっては大きなデメリットになるでしょう(しかし理系の研究職だと,研究所が1箇所にしかないなどの抜け道?もあります).
②:仕事のスピード感
1つの案件を進めるために多くの上司を説得しなければならないなど,仕事のスピード感が遅いのもデメリットとして挙げられます.古い体質の企業だと,この傾向は顕著です.
③:成長のスピード
年功序列的な雰囲気が残っていたり,割り振られた仕事をこなすだけになってしまったりと,大企業では成長のスピードが遅い傾向があります.若手のうちからどんどん成長したい人にとって,これは大きなデメリットとなるでしょう.
2. 中小企業のメリット・デメリット

次に私の考える中小企業のメリット・デメリットをそれぞれ3つずつ挙げます.これも参考程度にしてください.
ー メリット ー
①:転勤が少ない
中小企業は勤務地が限られている場合が多いので,転勤が嫌な人にとっては大きなメリットになります.
②:若手のうちから仕事を任される
若手のうちから仕事を任されることで,自立して仕事をする能力や実務に役立つ専門的な知識をすぐに身に着けられる可能性が高いです.この点から中小企業およびベンチャー企業を志望する学生が多いです.
③:社長との距離が近い
社長などの偉い人との距離が近いことで,自分の意見を通しやすくなったり,経営的視点で物事を考えられるようになったりするでしょう.またこの距離の近さは業務のスピードにもかかわってきます.
ー デメリット ー
①:人手が足りない
採用コストの高さや労働環境などが原因となり,人手不足で悩む中小企業は多いです.人手不足が原因となり1人当たりの業務量が増え,労働環境に不満を抱き退職者が出るという負の連鎖に陥るケースもあるようです.
②:人間関係
人数が少なく社内での交流が容易な反面,一度人間関係に不満を抱くと逃げ場がないと聞いたことがあります.退職の理由として職場の人間関係を挙げる人が多いことを考えると,よく考えるべき点であると言えます.
③:会社の将来性
大企業のメリットとして挙げたものを中小企業目線で見たものになります.中小企業は資本金が少ないため想定外の赤字などに対する耐性が低いということも,会社の将来性を不透明にする要因の1つではないかと考えています.




