入社の決め手は、働きやすい環境と扱う技術の特殊性

――早速、学生時代の取り組みやACCESSに入社した決め手を教えてください。
森里:岩石学・火山学を研究テーマに博士課程まで進みましたが、アルバイトをしながら研究するという不安定な生活だったため、安定した暮らしを求めて就職することに。自分で思い立って企画した中高生対象の地学教材のWebアプリの開発・運用が楽しく、コードの設計と実装の両方ができるエンジニアを志望しました。
ACCESSではリモートワークやフレックス制、裁量労働制があり、また育休取得率が高くライフスタイルが変化しても働きやすい環境が用意されています。転職後また再就職する人もいると聞き、社員の挑戦を支援する懐の深さに引かれて入社を決めました。
坂根:研究室では、物理エンジンを用いて、中高生向けのプログラミング学習環境を開発していました。また、SIer企業で仕様書を読み解いて実装するエンジニアのアルバイトもしていました。コーディングが好きで、ITに絞って就職活動を行っていましたね。
ACCESSは組み込みブラウザを扱う特異性をもち、かつIoTでも代表的な製品があり、受託案件をこなすのではなく主体的に働けることが魅力でした。私服可で、子連れ出社する方もいて自由な社風も自分に合っていると感じました。また、幼少期に台湾に住んでいて語学力に自信があったので、 グローバル展開していて台湾支社もあるACCESSなら台湾との関わりも持て、かつ自分の能力を生かせると思ったことも決め手でした。
――現在はどんな業務を担当していますか?
坂根:一般的なWebアプリのほか、組み込みブラウザで動くアプリの開発など幅広くフロントエンドの開発を担当しています。また、お客さまの依頼で技術調査を担当することもあります。
ここ半年はヨーロッパ支社と関わる大きなプロジェクトでエンジニア・マネジャー双方の立場を担っています。元々はエンジニアとして関わる予定でしたが、語学力を活かしたくてマネジメント業務にも手を挙げたところ、担当になることができました。
森里:社内向けWebサービスの開発プラットフォームのインフラ開発・運用と、外部研究機関と協力した新技術の研究開発、新卒研修の企画・運営が主な業務です。既存の技術と最新技術を組み合わせてこれまでできなかったことを実現できないか、社員にヒアリングして新しい案件を考えています。
――お二人ともインターンの企画・運営をされたとのことですが、どんな内容のものだったのでしょうか?
坂根:1dayブラウザ開発インターンを企画しました。仕様書を読み、分からないことはお客さまとのやりとりの中で詰めて作業をタスクに分割、チケットに割り当て管理するチケット駆動開発(TiDD)の一連の作業を体験できるようにしています。ブラウザを実際に改造できるのは弊社だけといっていいほど珍しいインターンだと思います。
森里:私は自社OSSのAntikythera Frameworkを利用したサーバ開発を体験できる2dayのIoT開発インターンを企画しました。めったに使われないElixir (エリクサー)という言語を学べ、かつお客さまの要望を仕様に落とし込んで実装するという内容で、ディープなサーバー開発を体験できます。インターンを通して、ほぼ実際の仕事と同じような業務プロセスを体験できることが強みかなと思いますね。
自由で発言しやすい仕事環境。8割以上がリモートワーク

――活発だという社内活動について、概要の説明をお願いします。
森里:スペシャリスト勉強会では、社内の専門家から最先端の技術領域を学べます。いまは九つの領域について開催されていて、ベテランの知見に触れられるし、領域ごとの疑問点を誰に質問すればよいか分かるのでありがたいですね。
坂根:私が所属するWebプラットフォーム課はここ数年までほとんどがベテランのエンジニアで構成されていて、若手向けの資料が不足していたんですね。そこで、新卒1、2年目の若手を中心にドキュメント整備やブラウザの開発環境について学ぶ「開発環境構築チーム」を立ち上げて、そこで2年ほどリーダーをしていました。「PM(Project Manager)スペシャリスト勉強会」にも参加し、マネジャー陣で難しい案件などの取り組み事例について共有しています。
――いまはどんな働き方なのでしょうか。
坂根:コロナ禍で、2020年入社直後に「研修期間中は出社不要」という方針を聞いて、結局そのままリモートワークが定着しました。同期が仲良くなるためにリモート飲みが企画されたり、ペアワークで少しずつ社員を知る機会が設けられたりなど、きめ細やかな配慮もありましたよ。
朝6時始業、16時終業という方もいれば子育てで日中抜ける方もいて、皆さん本当に自由な働き方をしていますが、それに異議をとなえる人はいません。
森里:8〜9割がリモートワークですね。業務内容にもよりますが、私の場合は出社が必要になるのは2カ月に1度くらいです。より良いサービスにしようと真摯に働く人が多いです。困ったときには気軽に助けを求められますし、レスポンスも速く孤独さを感じることはありません。コードの相互レビューも重視されており、 年次に関係なくフラットに言い合える、エンジニアにはやりやすい環境があります。
業務であれば、必ずしも自分だけで壁を乗り越える必要はない

――業務に必要なスキルや知識はどのように習得しましたか?
森里:ネットワークやサーバの基礎知識、プログラミング言語は学生時代に独学で習得しました。入社後は研修でドキュメントの重要性やチーム開発に必要なマインド、製品テストのノウハウなど個人開発では気にしていなかったことを学べました。
AWSでのインフラ構築や、ElixirやScalaを使った分散システム、3次元空間を扱うアプリ開発など、業務に必要な知識はその都度公式ドキュメントを読んだり周囲に質問したりして、知識を深めました。
坂根:内定者アルバイトの頃から、フロントエンドの業務を担当していたので、業務を通じて自然と知識・技術が身につきました。ブラウザ関連の技術は特殊で、情報が少ないため、英語で最新情報を入手し知識・スキルを習得するようにしています。
――壁にぶつかったときはどのように乗り越えていますか?
坂根:ブラウザ領域に関しては10年以上携わってきたスペシャリストに尋ねるのが一番早いと思っています。一人で延々と悩むよりも、少し考えて糸口が全く掴めなければ質問するようにしていますね。
マネジャーとしては、仕様が不明瞭なときのエンジニアへの作業の割り振りが大変です。問題を明確にして、分かる範囲の内容をドキュメントにまとめてからエンジニアに共有するよう意識しています。
森里:自分の知識不足なのか、単に面倒なのか、失敗が怖いのかなど、一体何が「壁」なのかを明確にするようにしています。壁つまり解決すべき課題が分かったら、「これを解決できたら成長できる」と捉えなおして自分のモチベーションを上げ、問題を分割して簡単なところから着手します。
業務であれば、必ずしも自分だけで壁を乗り越える必要はないとも思います。他の人に相談したほうが早く解決できることもあるので。自力で解決する以外の方法も常に検討すると良いかもしれません。
変化を楽しみ、自ら考え学ぶ思いやりのある人と働きたい

――自分の成長を実感できたエピソードと、今後の目標を教えてください。
森里:5〜10年先の構想を掲げていた外部研究機関との共同プロジェクトでしたが、研究費等の事情で数カ月後には何らかの成果を出さなければいけない事態に見舞われました。新規性も必要でありながら、期限があり成果への期待が大きい状況下で、周囲のサポートを受けつつ、なんとか成果物を作ることができて成長を実感しましたね。
今後の展望としては、サービスの特徴を踏まえ、どの言語が最善か判断できる「上流」の仕事をしたいですね。アプリやインフラ構成の設計ができるアーキテクトになるのが長期的な目標です。
坂根:過去の業務で得た学びを次のプロジェクトに生かせたときに自分の成長を実感します。周りに「過去どんなドキュメントがあると良かったか」をヒアリングし、不足するドキュメントを整備してエンジニアに業務を割り振れるようになってきました。
エンジニアとマネジメントを並行してこなす今の働き方を続け、「あの人がいればこのプロジェクトは安心」といわれる人材を目指したいです。
――お二人が考える、共に働きたい人材の特徴を教えてください。
坂根:ACCESSはとにかく自由でさまざまな人がいます。コードをゴリゴリ書きたい人も、マネジャー1本でいきたい人も、どちらも尊重されています。新しい技術を扱いたい、この業務を担当したいと手を挙げると、皆で実現可能性を検討し、やりたいことを全力で応援してくれる社風です。
上から与えられた仕事をこなすだけでなく「仕様に不足はないか?」などチームメンバーが働きやすいよう、思いやりがある人とともに働きたいですね。
森里:研究室のような雰囲気で、裁量を持って働けます。リモートでも怠けず集中して働く真面目な人が多いからこそ、自由な働き方が成り立っていると考えています。
自ら積極的に技術・知識を学び、教え合うことが好きな人と切磋琢磨したいですね。技術トレンドの変化が激しい業界なので、変化を楽しめる人、貪欲に学べる人と一緒に働きたいです。
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#### 編集後記
より良いブラウザやアプリの開発など「使いやすさ」を追求する仕事だからこそ、技術にも、チームメンバーにも真摯に向き合う様子が伝わってきた。ソフトウェアエンジニアとして自らのスキル・知識を磨きたい人は、まずはインターンシップに参加して実際の業務の様子や会社の雰囲気を体験してみてはどうだろうか。
※所属・内容等は取材当時のものです。