データを活用したマーケティング支援の先進性にひかれて

――2021年に新卒入社した富田さん、学生時代の専攻と入社の経緯を教えてください。
富田:理工学部の管理工学科に所属し、金融経済学やプログラミング、統計学、人間工学、オペレーションリサーチ、インダストリアルエンジニアリングの6分野を学びました。なかでも、企業の数字を扱って研究する金融経済学に関心を持ち、企業ごとの寡占市場について研究しました。
就活では、銀行や保険会社、カード会社など金融業界を見ていました。統計学も好きだったので、金融と統計を活用できる企業を探していたところ、三井住友カードのデータ戦略部の存在を知り、「探していた会社だ!」 と思ったんです。
「本業のカード事業で蓄積されたデータを活用して、企業のマーケティング支援をする」というのが先進的で興味を持ちました。採用面接でも「データ活用は立ち上げフェーズ」「最初から環境が整った状態ではない」など包み隠さず説明してもらい、未完成なものを確立していくところにも魅力を感じましたね。
――続いて、安藤さんに質問です。入社以降どのようなキャリアを歩まれたのでしょうか?
安藤:2016年に入社した頃から、「自分のアイデアや個性を活かしてビジネスを作っていきたい」という思いが強くありました。
2年目になり、外国人観光客の消費行動をキャッシュレスデータを用いて分析し、観光戦略立案を支援するという新たなプロジェクトの話を聞き、データ活用に秘められた可能性に魅力を感じました。社内の勉強会に参加するなど積極的に行動することで、3年目には、現在の部署に異動となり、当社のデータビジネスの根幹となっている「Custella」の立ち上げにも参加することができました。
キャッシュレスデータの可能性は無限大

――三井住友カードでのデジタル人材の活躍の場を教えてください。
安藤:新たな価値を生み、広めるための「攻め」のデータ活用と、大事なデータを扱ううえでの「守り」のデータ活用、それぞれデジタル人材が活躍できる場があります。
例えば、データ戦略部ではキャッシュレスデータという素材を使って、企業や会員さまの満足度を高めるコンサルティングをしていますが、データ分析して価値提案していくデータアナリストや、AI技術を活用して価値を生み出すデータサイエンティストなどの目的に応じた役割分担があります。
また、マーケティング本部では「デジタルを起点とした顧客価値創造」を掲げており、例えば、SNSマーケティングの有効活用や、カードの利用履歴を見る「Vpassアプリ」の利用満足度を高めていくためにデジタル技術を駆使しています。これらはほんの一例ですが、当社ではデジタル起点での発想が当たり前になっているので、 「攻め」の面でデジタル人材は貴重な存在です。
一方「守り」の面では、データサイエンティストがAIを用いて正誤検知の精度を上げていくなど、 与信管理や不正検知の場でもデジタル人材が活躍しています。
――お二人が携わっている「Custella」はどのようなサービスですか?
安藤:Custellaは、当社が保有するキャッシュレスデータを使い、データ分析やマーケティング支援を行うサービスです。
例えば、「スーパーの顧客と同じ属性の人は、普段何にお金を使っている?」「周辺の競合店の顧客層は?」といったデータですね。
また、顧客像を分析してレポート提供する「Custella Analytics(カステラ アナリティクス)」、Custellaのデータを地図に落とし込んで加盟店様に提供している「Custella Maps(カステラ マップス)」などのラインナップもあります。
――多角的に企業支援をしているのですね。お二人の業務内容について、具体的に教えていただけますでしょうか?
安藤:Custella全体のサービス統括や推進、商品開発などを担当しています。
例えば、Custella Mapsが最近リリースされましたが、リリース以前は消費購買データを全てレポートで提供しており、アナログな部分での労力がかかっていました。そこで、地図上にデータを表示することによって人的リソースの削減だけでなく、直感的に商圏の動きを捉えられ、最新の情報へアクセスすることが可能になりました。
このように、改善を重ねながらさらなる技術進化を目の当たりにすることは面白いですね。
富田:私は、データ戦略部でデータビジネスプランナーをしています。「この課題だったらCustella Analyticsを用いた分析設計で解決できるのでは」「出店に悩みをお持ちなのでCustella Mapsが良さそう」など、企業の方とお話をしたうえで課題解決に合う最適なサービスを提案しています。
部内のデータサイエンティストやデータアナリストなど必要に応じたメンバーと連携しサービスを設計し、プロジェクト納品まで進めていくことがビジネスプランナーの役割です。
提案前に中期経営計画を見て、企業の課題はこういうものかなと仮説を立てながらプランを作ることもあり、理系時代の経験が活きていると感じますね。
――キャッシュレスデータ活用の魅力や、仕事のやりがいを教えてください。
安藤:GPSで位置情報をとらえられる会社は多く存在し、人の数や動きは把握することができます。でも、実際にどういう人がどこで消費しているのか、お金の動きまで分かるのはキャッシュレス企業くらいで、他社にはない競争優位だと思います。
事業の意思決定者が「どういう人を呼びこめば事業が活性化するか」を判断するためには、お金の動きを把握するのが重要なんですね。当社が持つデータのポテンシャルは相当に大きいと気づきました。
また、お客さまの要望に対して正解はなく、自分でアウトプットを決められる業務なので、データを用いて未来を切り拓いている実感がありますね。
富田:キャッシュレスデータは活用範囲が広いです。自社のデータだけでは知り得ない、競合他社も含めた横断的なデータを求めている企業は多くあります。そのデータを活用して価値を提供できているのは当社の強みですね。
さまざまな企業のマーケティング担当者から直接課題を伺い、プランを提案して「それがやりたかったんだ!」と喜ばれると、貴重な経験を積んでいると感じます。1年目から希望の部署に配属され、不安もあったものの、やりたい業務に携われやりがいを感じます。
コース採用、社内公募制度など、キャリアを自ら作っていける環境

――社内の雰囲気、働いている人たちについて教えていただけますか?
富田:今後のキャリアを見据えて、自分に必要なスキルを得るため積極的に行動している人が多く、私も刺激をもらっていますね。
また、メリハリを持って趣味や学びなどプライベートの時間も大切にしている人も多いと思います。
安藤:本業である決済事業においても、「新しいものを世の中に送り出そう」との意識が高まっていて、トップを含む経営層も未来へ向けて新たな分野へ投資する強い意思があります。
Custellaが生まれたのも、競合他社との差別化を考えてのこと。「自分たちが持つ素材や強みを活かして新たな差別化を生み出す」視点で考えたときの一つの手段が、データビジネスだったんです。
また、社内公募制度があり、手を挙げて募集要件とマッチすれば希望するポジションで働ける制度も整っています。また、 新卒採用も新たな試みとして「コース採用」を開始しました。さらに、デジタル・マーケティングのスペシャリストとして新たな価値を創造できる人材が増えていくと私たちも心強いです。
――知識やスキルはどのように習得しましたか?
富田:私は1年目でデータ戦略部に配属になったこともあり、クレジットカードの基礎知識やマーケティングスキルの足りなさを感じていました。社内研修や学習動画サービス、書籍などを通して、学んでいます。
特にマーケティングスキルは、社内に出入りしている外部委託の方に社内研修をしてもらったのがとても勉強になりました。日頃から外部のプロフェッショナルが身近にいて、直接質問しながら学べるのはありがたいです。
――キャリアや仕事に関する目標・夢を教えていただけますか?
富田:データ戦略部で、プランナーとして100社以上のマーケティング担当者と接し、マーケティング課題や知見に触れてきました。それを今度は、自社のマーケティングに活用して、売り上げや価値向上に貢献していきたいです。当社の収益に貢献できるような新たな取り組みにも興味があります。
安藤:競合が増えている市場なので、この先50年、100年続く会社になるために新たな収益の柱を作っていきたいです。
事業作りにおいて、今はデータが重要な手段ですが、時代によって変わっていくかもしれません。常に学び続け、自分のアイデアで事業を作っていけるような起業家的な人材(アントレプレナー)になって、幅広い事業作りに貢献していきたいですね。
――最後に、今後一緒に働きたい人について教えてください。
安藤:「お客さまや世の中に価値を提供したい」「自分でサービスを作っていきたい」など未来を見据えながら動ける、幅広いことに興味がある人と一緒に働きたいです。
キャッシュレス業界にさまざまな競合が参入してくる中で、ナンバーワンであり続けるために必要なのは新サービスなのか事業なのか。理系の研究分野での学びや知見を活かして活躍してほしいですね。
富田:積極的な人と一緒に、新たな価値を創っていきたいです。研究などでPDCAを回してきた経験はデジタル系の部署に限らず、幅広い部署で活躍できるスキル。そのスキルを発揮してもらえたらうれしいですね。
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編集後記
今回の取材を通じて三井住友カードの印象が180度変わった。これからまだまだ伸びていくデータ分野のポテンシャルを存分に活かせるのは、三井住友カードならではだと感じた。クレジットカード事業だけではなく、マーケティング支援に力を入れているのは大きな魅力だろう。社内公募や研修などが充実しており、企画や顧客対応など幅広く活躍できる可能性のある環境。希望のキャリアを自らデザインしてみてはいかがだろうか。
※所属・内容等は取材当時のものです。(2023年3月公開)
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