自動車メーカー徹底比較で選んだ、三菱自動車内定レポート:好きを仕事にするために、綿密に進めたパーフェクト就活

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LabBase Media 編集部

自動車メーカー徹底比較で選んだ、三菱自動車内定レポート:好きを仕事にするために、綿密に進めたパーフェクト就活

LabBaseを活用して内定を獲得した20卒学生の就活インタビュー。 今回は、名古屋大学大学院から三菱自動車工業株式会社に入社を決めたIさんのインタビューをお届けします!

名古屋大学大学院 情報学研究科
Iさん


研究内容>隊列走行における速度制御モデルの研究。車車間通信により位置情報や速度情報を共有することで制御を行い、車間距離を一定に縮めた「隊列」を組んで走行する「隊列走行」を研究することで、交通事故の原因となる交通渋滞の解消や燃費の向上などを目指す。
内定先企業>三菱自動車工業株式会社


就活全体スケジュール


  • B3・2月:学内OB座談会参加、JRシステム関連会社のインターンに参加。
  • B4・4月:院進を決意。
  • M1・7月 研究室の先輩からの紹介でLabBaseに登録
  • M1・8月:高速道路会社、鉄道系システム会社のインターンに参加
  • 12〜1月:OB訪問(自動車会社3社)
  • 1月:LabBaseよりスカウトの来た三菱自動車の1DAYインターンに参加
  • 2月:いすゞのインターンに参加
  • 3月:いすゞ内定
  • 4月:三菱自動車ジョブマッチング成立
  • 6月:三菱自動車内々定受諾

Iさんが利用したLabBaseの特徴をチェック!


大学院で研究室を変えてまで、交通・自動車業界にこだわった。


———Iさんの研究内容について教えてください。


車両の隊列走行について、速度制御モデルの研究をしています。車両が複数台走行するとき、先頭車両に2台目、3台目が勝手についてくるというような、自動運転の技術の一つです。学部のときにはデータマイニングの研究室に所属していて、気象データから天気予報を作るという研究をしていました。


———大学院で研究内容を変えたのはなぜですか?


学部の3年、4年ごろにまわりが就活を始めました。僕も就職か院進か迷って、就職するとしてどの業界に入りたいかなと考えたときに、それが交通業界だったんです。もともと鉄道とか自動車が好きだったということ。それと、今暮らしている愛知県って交通事故が多い場所なんです。自動車が転がっていくのを目の当たりにしたこともあります。すごく衝撃的で、単純に交通事故をなくしたいなと思った、ということもあります。


———学部就職も検討しながらも、院進を決めた一番のきっかけは何でしたか?


学部4年のとき、就職か院進で迷いながらも、学内でのOB座談会、1DAYインターンに参加しました。JRや私鉄の鉄道会社のインターンに参加したんですが、院生に比べてもちろん専門知識もないことを痛感させられて。学部卒では、理系就職は難しいだろうと思い知らされました。せっかく理系で大学に入ったのに研究職につけないのは悔しいなと思って、院進を決めました。そして、院に行くからには就職したい業界での専門性を高めたいと思って研究内容も変えました。


———大学院まで行かないと専門を生かした仕事ができないという現実に直面したんですね。


はい。鉄道のシステムを作っている会社の説明会に行ったときに、20〜30人は参加者がいたと思うんですけど、学部生は自分1人だったんです。大学院に行かなきゃと焦りましたね。



インターンでの経験で、自動車会社に絞る。


———就職業界も念頭に入れた上で大学院に入ったということですね。就活はどのように進めましたか?


M1の8月に高速道路会社に1週間インターンで参加しました。研究している隊列走行が実施されるのは高速道路なので興味があったんです。インターンの内容は、グループワークにメンテナンス基地の見学、現場での業務体験でした。実際の高速道路にヒビ割れがないかどうかの確認もしましたね。


参加してみて感じたのは、建設やメンテナンスの計画やマネジメント業務がメインの仕事で、技術職とはちょっと違うのかなと…。ワークショップでの発表テーマも“新しく開通する高速道路で地域を盛り上げるには”というもので、自分の研究内容とはまったく違っていて。高速道路で使う技術を研究していた僕にとっては、道路側からのアプローチではなく、やっぱり自動車メーカーが近いんだなと思いました。


———それは大きな気づきでしたね。他に参加したインターンはありますか?


JRのシステム会社の1DAYインターンにも参加しました。研究内容とも異なりますが、情報系の仕事も経験してみたいなと思って。“ナビゲーションシステムを用いてスーパーのトラック配送計画を効率化させよう”というようなグループワークがありました。面白かったんですが、システムという目に見えないものよりも自動車みたいな目に見えるものを作りたいなという気持ちになりました。



作っているものが好きなら何かあっても乗り越えられる。「愛着」が持てるかどうか。


———仕組みを作るよりは、実際に目に見える商品作りに関わりたいと思ったんですね?


そうです。僕はちょっと心配性なところがあって、仕事をしていると、辛いとき、しんどいときが必ず来ると思っているんです。そんな壁にぶち当たったときどうやって乗り越えるようかって想像したときに、関わっているもの、作っているものが好きなものだったら何とかなるんじゃないかなって。そういう意味で、デザインとか名前があって目に見えて存在しているものなら愛着が湧くなと考えたんです。


———そこまで思慮深い学生さんはあまり会ったことがないです!


壁にぶち当たったらどうするかはよく考えます(笑)。学部卒で就職した友人の話も大変そうで、きっとそんな経験を自分もするんだろうなと想像しているんです。


———確かに、とても大切な軸ですね。2社のインターン経験で自動車業界に絞ったんですね。


そうですね。12月〜1月にかけて自動車会社に絞ってOB訪問をしました。研究室の先輩や高校時代の塾のチューターさんのツテも頼り、トヨタ、日産、ホンダの3社のOBに話を聞くことができました。



OB訪問で聞きたいことは質問リストに。競合に対する評価を聞こう。


———それぞれどんな印象でしたか?


どこもトップ企業なので魅力はありますが、あえて自分とはちょっと違うなと思った側面をあげると、トヨタは会社の規模が大きすぎて、一人当たりの仕事に換算するとそれぞれが細かすぎて全体が見えにくいという話を聞きました。ホンダは企業ブランド、ホンダブランドへのこだわりがすごくあって、自分自身がそこまで愛着のあるブランドではなかったため、合わないのかもしれないと思いました。それらに比べて日産は自分に合っているなと感じましたね。自分のやりたいことを自分の裁量でできたり、仕事の範囲も見える範囲も広いという印象でした。


———OB訪問でうまく話を聞き出せないという学生さんも多いのですが、しっかりヒアリングされていますね。具体的にどんな質問をされたのですか?


実際の仕事内容ももちろん聞きますが、それは希望して選べるのかとか、どのくらいのスパンで業務が変わるのかなど、質問リストは毎回ちゃんと作って、事前に送って目を通していただいたりもしました。他にも「研究職の働き方は大学の研究室とどう違うのか。」「開発職と研究職はどう違うのか。」といった質問もしました。その中で、自分としては「研究職」により興味をもってきましたね。5年、10年先の未来に必要な技術を描いていくって未来を作っている感じがしますよね。製品化されたときの喜びも大きそうだと感じました。


あと、面白かったのがそれぞれの会社の社風と、競合企業のイメージを聞いたこと。トヨタの社員が日産という会社のことをどうみているのか、という感じで


———面白い観点ですね。具体的にはどんなお話をされましたか?


ホンダの方はすごくホンダブランドにこだわりと誇りを持っている印象でした。ホンダの車は世界で一番いい車だけれど、それが一番売れるかというとそうではない。例えば、世界で一番売れているラーメンは何か、それは一番美味しいラーメンではなく、日清のカップ麺なんだ、と。ホンダは世界一美味しいラーメン、つまり世界一いい車を作ることに誇りと夢を持っているんだ、と話されていたのが心に残っています。日産は技術ではどこにも負けない、というお話でした。お互いをどう見ているのかの話はとても参考になりました。



自動車が好きな人が自動車を作っている会社。


———内定承諾された三菱自動車さんはどのタイミングでアプローチされましたか?


三菱はLabBase経由で1DAYインターンのお誘いをいただきました。OB訪問していたときと同時期です。裁量も自由度も大きく、“車を作っている”という実感を一番持てそうだと感じました。自動車を、単なる移動手段じゃなくて走る楽しさを追求したり、自動車が好きな人が自動車を作っているという印象です。また、どの社員さんもお人柄がいいと思った初めての企業でしたね。


———インターンではどんなことをされましたか?


ゲーム感覚のグループワークをやりました。カードゲームを用いて、市場のニーズを理解しながらエンジンや車体を組み合わせて仮想の車を作るという内容でした。そのあと座談会と工場見学があり、メンターになってくれた社員の方の雰囲気も含め、自分の希望に近いなと感じました。


主要な自動車メーカーを比較。判断の軸も明確に。


———主要な自動車メーカーをほぼ制覇されました。判断の軸は明確になりましたか?


正直に言うと、就活を始めた当初は勤務地が大きかったんです。地元の神奈川か、大学がある愛知を希望していました。でも、OB訪問とインターンで話を聞くうちに、“仕事の裁量が大きいこと”“車を作っている実感が大きいこと”“製品に愛着を持てること”“社員の雰囲気が良いこと”という軸が増えました。


———社員の雰囲気は会社でけっこう違いましたか?


ホンダは雰囲気でマイナスな印象はなかったものの、ホンダブランドへの愛着や勤務地で候補から外れました。日産の方はアグレッシブで、質問に質問で返してくるタイプの方が多い印象で、ここでは僕は生き残れないなと感じました。トヨタは固いイメージ…。一方で、三菱の方は穏やかでユーモアのある方が多くてとてもいい印象でした。たくさんの方に会いましたが、一番自分にあっていたと思います。穏やかなところは自分に近いのかもしれません(笑)。


———研究が生かせるかどうか、という軸はどうですか?


それもありました。実は研究内容を生かすならいすゞだったんです。2月にインターンに参加して、三菱より早く内定をいただきました。実家から通勤できるのでとても迷いましたが、最終的には三菱の雰囲気の方が自分に合いそうだという点と、いすゞのトラックよりも三菱の乗用車の方が愛着が持てそうだという点で決めました。


それと、座談会で社員の方から聞いた話によると、どうしても仕事が辛いなと思ったとき、三菱は仕事の裁量が大きい分転職市場で評価が高いということでした。転職前提ではもちろんありませんが、市場価値が上がるということは魅力に感じました。



LabBase経由のスカウトは志望が固まるまでは「承諾」、「興味あり」でスカウトも増やす。


———では最後にLabBaseの使い方についてお聞きします。登録した時期や、どんな企業からスカウトが来たかなどお聞かせください。


登録したのはM1の夏くらいです。研究室の先輩から聞きました。プロフィールを60%ほど埋めたらすぐにスカウトが来ました。三菱自動車からのスカウトも最初のころです。あとは、三菱電工、DENSO、NTTコムウェア、ナビタイムなどからスカウトがありました。就活の中盤まではスカウトをいただいたらすべて「承諾」し、終盤になると興味のあるところだけ「承諾」しました。スカウトが欲しいなと思った企業には積極的に「興味あり」を押していましたね。


———行きたい業界を定め、それに備えて専門性を高め、行きたい企業からの内定をもらえた、大成功な事例だと思います。今の就活生に向けて、ぜひアドバイスをお願いします。


行きたい会社があれば、同じ業界の他社についても調べておくのはいいと思います。他の会社を知ることによって、自分の行きたい会社についてより深く知ることができます。OB訪問や説明会で質問するのはおすすめです。





ライター
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企業情報

三菱自動車工業株式会社

三菱自動車工業株式会社

◆『未来のクルマ』をつくる。~世界の 巨大グループに属する、唯一の自動車メーカー ~ 当社は100年以上の長い歴史があり、業界に先駆けた独自の取り組みで、数々の"日本初”、”世界初”を成し遂げてきました。例を挙げると、「日本初!乗用車の量産を開始」「日本初!四輪駆動の自動 車を開発」「世界初!電気自動車の量産開始」などがあります。また、世界的にも大きな2つのグループに属している、唯一無二の自動車メーカーであることも特徴です。1つは総売上高58兆円の「三菱グループ」、2つ目はフランスの大手自動車メーカー「ルノー」と「日産自動車」とのアライアンスです。 これらの強みを武器に、独自技術で「未来のクルマづくり」に挑戦し続けていきます。 ◆【160ヵ国以上で販売し、売上の約90%が海外市場!】 日本だけ見ていては、未来は見つかりません。三菱自動車の本質は、グローバルな視点に立ってこそ初めて見えてきます。売上高における海外比率は約90%。なかでも力を注いでいるのがアジアをはじめとする新興国マーケットです。今、日本は少子高齢化・人口減少と いう深刻な社会課題に直面していますが、アジアは人口増加が続き、ASEANの人口は2030 年には7.3億人に達すると予測されています。一方で、現在の自動車普及率は日本の10分の1 以下。そこには未踏のマーケットが広がっているのです。 ◆【Drive your Ambition】 これは三菱自動車が進む道を示すメッセージであり、私たちの決意でもあります。クルマ社会は新たな変革期を迎えています。今までに無かった、より安全で安心、かつ便利なクルマ社会が実現されようとしています。三菱自動車はこの新しい時代の到来に向けて、これまで 培ってきた技術にさらに磨きをかけ、時代をリードする新しい価値を提供することで、もっと豊かなクルマ社会を実現させていきます。 その結果、「行きたいところに行く」という、世界中の変わらない願いを叶えていきたいと考えています。